貴方サイド
途切れ途切れで聞こえない。
そして電話が切られ、圏外になった。
そういって、あたしは左馬刻さんのジャケットを片腕で抱える。
そんなこと言ってると
あたしは一朗に隠れる。
そして二人は後ろをゆっくり振り返る。
え、簓さん??
そして
聞き覚えのある声。
あたしは一朗の後ろから顔を出した。
やっぱり左馬刻さんだ!!
あたしは左馬刻さんの元へ走り、
ギュッ
抱きしめられた。
左馬刻サイド
さっきのクソ野郎どもはいなくなっていた。
あなたはどこいんだよ…
あいつはやく見つけねえと、なに考えてんのか一人で無理しやがる…
あー、イライラしてくる。
あなたはどこだよ…
だからあいつは狙われてんだよ危なっかしいぜ。
すると遠くの方から声が聞こえる。
俺らは声のする方に行った。
そして
俺は声をかけた。
そして相手は後ろを振り返ると
見覚えある顔と、見たくなかった顔。
一郎と…空却?
空却は久しぶりだな。
あなたがいねえな…
そう思ってると
聞き覚えのある声。
一朗の後ろから顔を出すあなたがいた。
俺はあなたの方へ歩いて行った。
あなたは俺の方に走ってきた。
そして
ギュッ
抱きしめた。
左馬刻サイド終わり
そういって抱きしめた手を離し、左馬刻はあなたにキスをしようとすると…
簓が扇子で遮った。
今思えば顔を赤くするあなたちゃん。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。