第4話
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走馬灯を管理しているなんて猫田さんは言っていたけれど、一体どういうことだろうか。
全く想像がつかない。
私の声が猫達が働いている中に響き渡った。
自分が思っていたよりも大きな声が出てしまい、慌てて口を手で覆う。
くるくると螺旋階段をのぼっていく猫田さんを私は胸を高値らせながら追っていく。
猫田さんの足の爪がカシュカシュとぶつかる音が鳴る度、私の心臓の鼓動がより早くなっていくのを感じた。
しばらくのぼっていくと、猫田さんはある一つの箪笥の前で足を止めた。
そしてその箪笥の引き出しの一つをそっと開けた。
私が引き出しの中を覗くとそこにはクリスマスのオーナメントのように私をわくわくとさせる丸い球体がいくつか入っていました。
色も形もそれぞれ違っています。
手で触れたら消えてしまうのではないかと思うような儚さも持ち合わせているそれに心を奪われました。
私はしばらくじっとそれを見つめていました。
私がそう言うと猫田さんは少し微笑んでそう返した。
そう言った猫田さんの頬は少し赤らんでいるように見えた。
私の胸は急に何かあたたかいものでいっぱいになった。