ポケー…
結局あの後
ぼーっとしながら歩いてたら
いつの間にか学校に着いていた
そんな事を考えながら
教室のドアを開けた
『ボフッ』
ものすごい勢いで黒板消しが落ちてきた
痛くはないけど目や喉が苦しい
ハァ…
なんでこんな事されちゃうんだろうか
ま、いっか
どうせこれじゃ終わらないしね
やっぱり…
机の上には沢山の
"私への理不尽な言葉"
いつも通り机を交換するために
空き教室まで行く
私のルーティン
机を持ち上げようとした
手で持てるようなところに
画鋲が沢山テープでとめられていた
見えなかった…危なかった…
ギリギリ気づけて良かった…
これを持ってしまったら私は…
無意識に震えてしまった
体を撫で下ろしながら
私は画鋲を1個1個取っていく
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!