注意しに来たのか、リノは私の席の横に手を伸ばして
事実だし、
私だって、なるべくリノの話せたら嬉しいけどさ
私のせいみたいな言い方しないでよっ…
言ってしまった。
こんなこと言いたくなかったのに
でも…だったら、あの女の子に退くように言ってくれればよかったじゃん。
仕事で疲れてて、頭も回んなくて
当たる気はなかったけど、
そう言って
カクテルを一口で飲んで
そう言って机にお金だけ残して、
飛び出すように、バーを出た。
私の気も知らない癖に。
あーやって、言って、
ほんとバカみたい。
やっぱ、素直になれない。
リノがなんであんなに機嫌悪くなってたのかは分からない
けど私だって気分悪かったし
嫉妬してる自分が惨めに見えて
あの女の子が羨ましくて
しょうがないじゃん。
…
しょうがないよ…っ
冷たい空気を纏って、
靡く髪は、まるで今の気持ちのようだった。
Next☆250↑ ♡40↑
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。