第8話

小瀧望
606
2022/05/07 11:11
やっとの思いで、家に着く。



飲み過ぎた…気持ち悪い…



途中でちょこちょこ電車を降りながら、



必死の思いで帰ってきた。



時計を見ると、もうすぐ0時…



とりあえず、シャワーだ。



浴室へ行き、熱めのお湯を浴びた。



『好きだよ。あなた…』



彼の声が、頭から離れない…



望くんの電話がなかったら、



確実に後悔する方へ進んでいた。



望くんに感謝だ。



ちょうどベッドに入った時、



ブーブーブーブー



電話が鳴った。



望くんかな?
(なまえ)
あなた
もしもし?
藤井流星
藤井流星
流星です。
(なまえ)
あなた
流星くん?どうしたの?
藤井流星
藤井流星
あの…葉月さんおります?
携帯繋がらなくて…
(なまえ)
あなた
えっ?葉月?なんかあったの?
藤井流星
藤井流星
えっ!?おらんの?
(なまえ)
あなた
いないけど…

流星くんから事情を聞いて、



葉月の家へ走った。



隆行くんに殴られた?



危ないってどうゆう事?



なんで戻ったの!葉月!



マンションに着いて、



エントランスで鍵を開けようとした時、



自動ドアが開き、隆行くんが出てきた。



目を真っ赤にしながら…



とても声をかけられるような感じではなかった。



葉月の部屋へ急いだ。

(なまえ)
あなた
葉月?
葉月(親友)
葉月(親友)
まゆ…

葉月は憔悴しきっていて…



声をあげて泣いた。



こんな葉月は初めてで。



私は抱きしめることしかできなかった。



しばらくして落ちついた時、
葉月(親友)
葉月(親友)
ごめん…まゆ…
(なまえ)
あなた
大丈夫。
とりあえず、ベッドに横になろ。

葉月は横になると、



布団をかぶって泣き始めた。



余程のことがあったのだろう…



そうだ…



流星くんに連絡しなきゃ。



と、携帯を家に忘れてきた事に気づく。



取りに行こうとマンションを出ると、



そこには流星くんがいて。


藤井流星
藤井流星
あっ…電話したんやけど…
(なまえ)
あなた
ごめん…家に忘れちゃって。
10分で戻るから、葉月の部屋にいてくれる?部屋番号は707だから。
あっ、今ベッドで布団かぶって寝てるから、そぉーっとね。

鍵を渡した。



走って家に戻った。



携帯を持って出ようとすると、



身体がふわふわしてきて…



頭がガンガンしてきて…



流星くんにLINEをした。
(なまえ)
あなた
ごめんなさい…
少し遅くなります。
ベッドに倒れ込む。



目が覚めた時は、もう朝だった…

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