第16話

演劇部の事情⑨
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2020/09/28 09:56
ジェル
あー、どうしたらええんや!?
あなた

…ジェル、どうしたの?

私がためらいがちにきくと、莉犬くんが答えてくれた。
莉犬
実は、教師陣のミスで
莉犬
舞台が借りれないことがわかったんだ
あなた

ええ!?どゆこと?

莉犬
教師陣が俺たちの日付を間違えてて、舞台を別の部の人に借してて
莉犬
その教師が勘違いしていた日が三年の全国模試の日で…
ジェル
それ以外は、予定が会わなくて、そのまま三年が受験期入っちゃうんや
あなた

そんな…

みんな、必死に準備してたのに……
そんなのやりきれないよ!
あなた

いい案出てないの?

ジェル
それがなぁ…
莉犬
相手の部活…手品同好会もこれが最後らしくて
…なにそのマイナーな部活。
夏目千芽
あれ?あなた!何してるの?
あなた

あ、千芽!

ってあれ?確か千芽って……
あなた

千芽!

夏目千芽
ん?
あなた

お願いがあるんだけど!

夏目千芽
え、な、どうしたの…?
_______________________
ジェル
『君と出会ってから、世界が色づいたんだ!だから…』
ジェル
『俺と、付き合ってください!!!』
演劇部の劇は、無事に上映された。














___映画研究会を通して!
映画研究会の千芽にお願いして、その日の放課後にとってもらった。
それみ、今は教室についているテレビで全校で見ている。
クライマックスも終わり、各教室から拍手喝采が起こる。
そのまま休み時間となった。
莉犬
あなたちゃ___って泣いてる!?
ジェル
どしたん?ってマジどしたん??
あなた

いや…無事にできてよかったって思って

あなた

感極まってしまい……

ころん
おい、あなた……ってな、泣いてる!?
さとみ
あなた?どうした?こいつらに何かされたのか?
ころん
おい、お前らあなたに何かしたのかよ!
ジェル
してねえよ!
さとみ
ほんとか?嘘をつくと自分のためにならないぞ?
莉犬
してないから!
あなた

してないよ…

ずびっと鼻をすすると、二人に言う。
あなた

しかも、とてもいいストーリーで……

あなた

三角関係の奪い合いから、家庭の事情を抱えた子供たち…

あなた

めっちゃいい。脚本の人すごい…

ジェル
ああ?これは莉犬がかいたんよ
あなた

ええ!?莉犬くんが!?

驚きがいったりきたり!
莉犬
あー、これはある人たちを参考にしてかいたんだよね
ころん
ある人?
莉犬
うん
莉犬
幼馴染みのことを小さい頃からずっと思い続けてるのに、告白とか全然しなくて
莉犬
そのくせ過保護な奴らを、ちょっと美化して設定加えたんだ
ふーん。そんな人いるんだ。
それにしても加工って…すごいな、莉犬くん。
どっかの『ぶ』から始まるひととかと全然違う。
作者・え?私?
それまあともかく、なぜかニヤニヤしているジェルと気まずそうにうつむくさとみところんが気になって仕方なかった。
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見上亜莉沙
面白かったね!
藤闇真里音
ええ。そうですわね
見上亜莉沙
あれ思い付いたの、ほんとすごいよね!
藤闇真里音
ああ、あのアイデアですか?あれはあなたさんが思い付いて、夏目さんが部に提案したらしいですよ
見上亜莉沙
…へえ。あなたっちが?
藤闇真里音
はい
見上亜莉沙
……ふーん。すごいじゃん

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