第29話

千芽のお悩み④
490
2020/11/19 12:36
<ころんside>
その日、珍しくさとみくんは風邪を引いて学校を休むこととなった。
【LIN○にて】
さとみ
≪ごめん≫
あなた

≪いいよ全然!さとみのクラスの人に板書頼んどくね!≫

さとみ
≪ほんと、マジごめん…≫
ころん
≪分かったから、
謝る前に体調直せー≫
あなた

≪そうだよ!早く直して?今すぐ寝て直して!≫

さとみ
≪…分かった≫
と言われてもなぁ。
正直、さとみくんは心配だけど。
あなたと二人は、少し楽しみでもあって。
僕は改めてその性格の悪さを実感した。



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【ころん宅前】
《ピンポーン》
僕がスマホを眺めているとインターホンがなった。
自分の部屋の窓からそとをみると、そとにはあなたが。
あなた

はーーやーーくーー!

ころん
ちょってまってて!
僕はそう言うと下に降りる。
玄関を出るとそとではいつも通りのあなたが待っていた。
あなた

あ、やっときた。
早く学校行こうよ!

ころん
そうだな
僕は曖昧に返事をした。
…でも、あなたと夏目……
あなた

あ、今日1時間目英語しゃん
眠い~

ころん
…なああなた
あなた

なに?

僕が話しかけると首をこてんと倒して聞き返してくるあなたに心臓を奪われそうになる。
でも。今はそんな場合じゃなくて。
ころん
ねえ。夏目とどれくらい、その…
いや、夏目からどらくらい聞いてないの?
あなた

!?

あなたは心底驚いたような顔をするとうつむいて
あなた

…どれくらいだと思う?

と苦笑いして聞いてきた。
その笑った顔がとてもいたそうで。
僕はいたたまれなくなった。
でも。
夏目は責任感が強くて、あなたのこと大好きで
心配は死んでもかけたくないと思うし。
何より…
ころん
自己肯定感が低いんだよな…
僕がぶつぶつと言っていると、なぜかあなたは微笑み出した。
ころん
!?な、なんだよ
あなた

いや、やっぱり

あなた

千芽ところんは仲良いなぁって

































…は?
ころん
べ、別に仲良くなんかな…!
あなた

真っ赤になって照れてるよ、ころん

ころん
!!?カア(///∇///)アア
あなた

また赤くなった!

うるせえ!と言って僕は前を歩き始めた。
でも、これってもしかして。
























勘違い…されてないか?
別にそうと決まった訳じゃないけど。
もし、そうだとしたら。




























僕はどうすれば良いんだろう?
『好きなのはお前だから!』とか言って告白するのか?
つか僕にそんな勇気あるのか?
でも、僕はずっと前からもう気づいている。






























いつか腹を括らなきゃいけない、ってことを。

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