ポタッ ポタッ
雨が降る音と一緒に雨の滴る音が聞こえる
ガチャ
沙和はベットの横にある棚から手紙を取り出した
沙和姉へ
今これを読んでる頃には俺はきっと星になってるのかな?
沙和姉と一緒にいた日々はとても幸せだったよ!
俺はずっと1人で人の温かさを知らなかったから
家族にからも友達からも認めて貰えない俺を認めてくれて友達になってくれてありがとう!
沙和姉は1番最初の友達で1番大好き!
後、あいつにもよろしくね
俺は正直気に食わないけど…沙和姉が好きなら俺も好き!
3人で一緒に作った鶴をプレゼントするね
他にも沢山作ったから!
喜んでくれると嬉しいな
沙和姉は俺の分まで生きて、幸せになってね!
俺はお空でずっと沙和姉の事見てるからね!
新羅 明より
色んな物が折ってある
形は少しおかしいところがあるが頑張りがすごく感じられる
そしてあの時、蒼と一緒に作った鶴もある
トコトコトコトコ
2人は沙和のお気に入りの花畑についた
バシャバシャ
沙和はとても嬉しそうだ
沙和さんの声が響くが雨の音でかき消される
「沙和姉さん、聞こえたよこちらこそありがとう。大好き」
と沙和には聞こえた
トコトコトコトコ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。