第11話

⑧❥出会い
91
2018/08/16 23:39
ようやく孤児院から出れたのは高1の春。

遠い親戚の叔父と叔母に引き取られた。

叔父も叔母も優しくて温厚な性格。

俺は叔父が徹底してくれた

落ち着いた環境のおかげで、

市内でトップの中学に合格し、入学した。

受験は難しくはなかった。

なんせ頭脳では誰にも負けない自信があり

受験もトップ合格だったのだ。

でも決して天狗になったりはしない。

まともな大人になる。

この夢のために頑張るだけだ。

そう思って自慢などしなかった。

入学したての頃は恋愛なんて

考えなかった。

でも、自然と気になる女子が1人いた。

その女子こそがあなただった。

俺にできた友達はみんな優しい。

それでも面白くていつも俺を

笑顔にさせてくれる。

俺が無口で口数もかなり少ない事にも

理解をしてくれて、

無理するなと声をかけてくれる。

本当に優しい友達を持った。

そんなある日、あなたが声をかけてきた。

あなた「悠馬君、ちょっといい?」

俺は黙ってあなたの元に歩み寄った。

あなた「悠馬君ってさ好きな人いる?」

俺は思わず呟いた。

悠馬「キミ…。」

あなた「え、今なんて?」

悠馬「えっ…あ…えっと…」

戸惑っていたら友達が割り込んできた。

友達「悠馬は確かに今、キミって
言ったぜ。な?悠馬?」

悠馬「え…ちょっ/////」

友達「あ〜、悠馬完全に惚れてんな。」

悠馬「う…るさぃ…!!/////」

あなた「あのっ!!良かったら私の
彼氏になってくれませんか?/////」

悠馬「あっ…えっと…。」

あなた「返事、LINEでもメモでも
友達に伝達とかなんでもいいから、
無理しないで大丈夫だからね?」

この日から数日後、俺はあなたを

呼び出した。そして遂に…、

悠馬「この間の…返事…その…。」

物陰からは友達が応援してくれている。

友達「頑張れ悠馬!!大丈夫だから。」

俺は長く息を吸って一度に言った。

悠馬「この間の返事だけど…
俺の彼女になってください!!」

あなた「本当に?これ夢かな…?」

悠馬「夢じゃ…無いよ。本当に現実…。」

あなた「悠馬君がそう言うなら、
現実だよね!!これから、よろしくね?」

悠馬「うん…よろしく…。」

この日から俺とあなたは

カレカノになった。

この時俺は、初めて幸せという感情を

知ったと言っても過言ではない。

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