いつもより気合いを入れて髪をセットする
服もいつも着ないミニのスカート
メイクも甘めにいつもより濃く
駅に着くとはしもっちゃんぽい人はいない
(嘘つかれたとかないよね……?)
心配してると
「おはよ」
肩を叩かれた
振り向くと大きめのマスクにメガネ姿の
イケメン
はしもっちゃん……!
少し歩いて駅よりは人が少なくなったら
はしもっちゃんが黙る
え?なんで?
顔を見ると目を見開いて驚いてる
なんで?
「涼」
顔を近づけて上目遣いでささやくように
名前を呼んだ
「って呼ぶね♡」
完全に私は涼を落としにいった
多分あっちも気づくだろう
何故か私には自信があった
照れてる笑
このままいけば………………
1日映画見たり街をプラプラしたり
他愛もない話をしながら
色んな話を聞いた
みじゅきは彼女がいて、
ゆうぴーはガードが緩くて顔が良ければすぐ繋がれる。
ガリさんはガード硬いけど、
作ちゃんはメンバーを介してなら全然いける……と。
____作ちゃんと、繋がれるかも
そんな欲張っちゃダメって分かってる
でも、消しても消しても感情が出てきちゃうの
気づいたらあたりは薄暗くて
「だから……ホテル行こ?」
理性なんかどっかいってた
もっと涼を夢中にさせて
濃ゆくなって
あわよくばでいいから
作ちゃんと繋がりたかった
自分ですら怖かった
自分はこんなにも人を利用する奴だったこと
でもそんなのどうでもよかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!