第16話
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末「 なんなんそれ、ミノムシやん笑 」
ケタケタ笑う末澤くんの手が私の頭に乗って
抱きしめられてる事をようやく認識した。
『 す、末澤くん、う、腕が… 』
と言ったにも関わらず、緩まるどころか余計に
強まる、
ぐっと末澤くんの胸元に引き寄せられて
末「 お前、落ちそうやもん、ベッドから。」
『 お、落ちないし!! 』
離してくれそうにない末澤くんなので
もう早く寝ようと目を閉じる。
こんな状況で寝れるかっ!と自分でもツッコミ
たくなるけど、今日は色々あって疲れてたから
案外すぐ睡魔に襲われてあっという間に
夢の中。
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末「 あれ、寝た? 」
布団をぐっと上まで引っ張ってあなたにかける
末「 ごめんな、 」
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翌日
末「 あなた、朝 」
雑なモーニングコールで起こされて、
リビングに降りても2人きり。
末「 おかしいな、いつもやったら正門が
1番最初やのに、まだ起きてへんのか 」
朝ごはんを作るのにキッチンに立つけど、
ものの配置とか全然慣れなくて、いつも以上に
時間がかかってしまった。
そうこうしているうちにみんな起きてきて
昨日のわちゃわちゃがまた始まる。
末「 今日は倍蕾飛機が来るかもしれん。
午後1時と噂されとるけどもっと早いかも
しれない。いつもより気を引き締めてな 」
そうだ、どこかのすごい人たちが来るんだっけ…?
何しに来るのか分かんないし、なんなら私は
どんな人達なのかも知らないし、顔も知らない
気をつけようがないよな…。
末「 あなたは正門から離れないように。」
『 はい、』
末「 皆もなるべくあなたの近くに居ってくれ 」
「「 はいっ 」」
なんだか緊張感のある一日になりそうだ。
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