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正「 珍しいな 、女なんてっていつも言うてるのに 」
末「 とりあえず、気をつけてな 」
『 うん… 』
流星くん悪い人やないと思うねんけどな
優しく話しかけてくれるし、なんか色々助けて
くれるし。
でも、長くいるのは末澤くん達だし、
私は知らない何かがあるのかもしれない。
とにかくここではある程度警戒心を持っていないと
危ないみたい、ということが分かった。
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10:30
『 すいません、末澤くん待たせちゃって 』
末「 全然、初日から大変やな、」
初日から課題を出され急いでやったものの
こんな時間になってしまった。
他のみんなはもう自分の部屋で各々のことを
している。
私は今日、末澤くんの部屋で寝る事になっているし
先に行っててもいいよって末澤くんに
言ったのに待ってくれていたので、
結果待たせてしまうことになった。
末「 ほんならいこか、」
と、戸締りと消灯だけ済ますと
すっと手を取られて
末「 冷たい手しとるな、女の子は体冷やしたら
あかんねんで? 」
なんて、あまりにも急な事をするもんだから
声なんかでなくなってしまって、
末「 あなた? 」
『 え、いや、手…手が、』
末「 真っ暗やし、転けるやろ。」
『 いやでも、』
末「 ずっと言お思っててんけど、あなたは
唯一の女の子。つまりここの姫やねん。
大人しく守られといて? 」
『 ひ、姫なんてそんな、』
末「 少なくともここの皆はそう思ってるで 」
『 …あの、』
勢いで1つ聞いてみたかったことを。
『 どうして、私を選んだん? 』
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。