第14話

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2020/12/16 21:00




正「 珍しいな 、女なんてっていつも言うてるのに 」



末「 とりあえず、気をつけてな 」



『 うん… 』



流星くん悪い人やないと思うねんけどな
優しく話しかけてくれるし、なんか色々助けて
くれるし。



でも、長くいるのは末澤くん達だし、
私は知らない何かがあるのかもしれない。

とにかくここではある程度警戒心を持っていないと
危ないみたい、ということが分かった。



_________


10:30

『 すいません、末澤くん待たせちゃって 』


末「 全然、初日から大変やな、」



初日から課題を出され急いでやったものの
こんな時間になってしまった。

他のみんなはもう自分の部屋で各々のことを
している。

私は今日、末澤くんの部屋で寝る事になっているし
先に行っててもいいよって末澤くんに
言ったのに待ってくれていたので、
結果待たせてしまうことになった。


末「 ほんならいこか、」


と、戸締りと消灯だけ済ますと
すっと手を取られて


末「 冷たい手しとるな、女の子は体冷やしたら
あかんねんで? 」


なんて、あまりにも急な事をするもんだから
声なんかでなくなってしまって、


末「 あなた? 」



『 え、いや、手…手が、』



末「 真っ暗やし、転けるやろ。」



『 いやでも、』



末「 ずっと言お思っててんけど、あなたは
唯一の女の子。つまりここの姫やねん。
大人しく守られといて? 」


『 ひ、姫なんてそんな、』



末「 少なくともここの皆はそう思ってるで 」



『 …あの、』



勢いで1つ聞いてみたかったことを。



『 どうして、私を選んだん? 』







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