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2021/10/16

第15話

Diaryー15ー
お風呂場でのそれぞれの話。



ーーー
side一葉
芥川  一葉<アクタガワ  カズハ>
芥川 一葉<アクタガワ カズハ>
なんか、強烈な子、だったなぁ。
翔くんと仲良さそうだった……。

幼馴染?なんだよね、きっと。

栞さんが来たから、翔くんの言葉の続き聞けなかったなぁ。

なんて言おうとしたんだろう?
芥川  一葉<アクタガワ  カズハ>
芥川 一葉<アクタガワ カズハ>
もう、全部わかんない…

『愛することは、いのちがけだよ。甘いとは思わない。』


太宰治、「雌に就いて」の中の一節。

命を賭ける程の恋愛なんて、私にはまだよく分からないけれど、甘くはない、ってことは身に染みて分かっている。

ただ甘いだけじゃない。

恋って、ちゃんと苦いんだ。
芥川  一葉<アクタガワ  カズハ>
芥川 一葉<アクタガワ カズハ>
はぁ…
私ばっかり好きとかしんどい…

小さく呟いて、私は鼻までお湯に浸かった。



ーーー
side翔

太宰  翔<ダザイ  カケル>
太宰 翔<ダザイ カケル>
栞、帰ってきたのか…

花崎栞は、俺の幼馴染。

家が近所で、幼稚園からの付き合いだったので、幼い頃から家族同然の付き合いをしてきた。

中学に上がる時に栞は父親の仕事の都合で隣の市に引っ越してしまったから、それ以来会っていなかった。

それにしても……タイミング悪すぎないか?
芥川  一葉<アクタガワ  カズハ>
芥川 一葉<アクタガワ カズハ>
私なんかと一緒にいていいのかな、って思ったから…

あの時、俺は一葉ちゃんに何を言おうとしたんだろう。
自分でもよく分からない。

そう考えると栞が来てくれて良かったような気もする。

もっとも、抱きついてくるのはやりすぎだと思うけれど。

栞が幼い頃から俺に好意を抱いている事は薄々勘づいている。

その好意、が、家族へ向けるものではないということも。


……でも。


今は栞のことより一葉ちゃんのことが気になる。

何故だかは分からないけれど、最近ずっと、考えているのは一葉ちゃんの事なんだ。
太宰  翔<ダザイ  カケル>
太宰 翔<ダザイ カケル>
俺、一葉ちゃんに何かしたのかな……

そう小さく呟いて、俺は鼻までお湯に浸かった。




ーーー
side栞
花崎 栞<ハナサキ シオリ>
花崎 栞<ハナサキ シオリ>
翔、変わっちゃったなぁ。

前までは私が抱きついても何しても笑ってくれたのに。

今日の翔はなんか変だった。

一緒にいた女の子​────芥川一葉って子のせいなのかな。

あの子、翔とどんな関係なんだろう。

私の方がずっと昔から翔のこと好きだったのに。

だからお父さんに無理言って帰ってきたのに。
花崎 栞<ハナサキ シオリ>
花崎 栞<ハナサキ シオリ>
翔……酷いじゃん。

私の事好き?って聞いたらいつも笑って好きって答えてくれてた。

あれって友達としての好きだったのかな…。

私だけ好きって馬鹿みたい…

あの子じゃなくて…
花崎 栞<ハナサキ シオリ>
花崎 栞<ハナサキ シオリ>
私が翔の1番になりたい…

そう小さく呟いて、私は鼻までお湯に浸かった。