第37話

.そういう日もある
2,577
2020/04/16 11:47





晶哉 side



佐「 ああ、今日は雨やなあ、おはよ、朝やで? 」

『 んん…っ、』

佐「 どうしたん?いつもみたいにギュー
してくれへんの? 」

『 ん… 』

佐「 体調わるいん? 」

『 違う… 』

佐「 どうしたん? 」


寝てるあなたに目線を合わせる。

『 んん~… 』

佐「 言ってくれなわからんで? 」

急に不機嫌なあなた。
いつも俺にはそんなことないんやけどなあ。


______________

あなた side

言ってくれなわからへんで?って…



女の子の日なんて言えないわ、!!
ってイライラしてもしょうがないんだけど
どうやら収まりそうにない。

晶哉くんに八つ当たりするのも嫌やから
もう話さない一点張りすることにした。


佐「 どうしたん? 」

寝癖がついてる前髪を優しく撫でられる。

『 なんもない… 』

佐「 なんもないわけないやん、」

『 なんもないもん… 』

佐「 なんで隠すん? 」

『 隠してない、』

佐「 この前みたいに急に熱出たりしたら
心配なるし嫌やねん、」

『 大丈夫、』

佐「 大丈夫そうには見えへん 」

『 大丈夫っ、』

と、勢いよく布団を被る。
ぎゅっと目をつぶると聞こえてくるちょっと
悲しげな晶哉くんの声。

佐「 ほんなら先下行ってるで…? 」

『 … 』


ごめんね、晶哉くん。

でも、これ以上一緒にいたら
もっとあたってしまいそうな気がして、

耳に残ってる晶哉くんの悲しそうな声が
頭の中でリピートされる。

どんな顔してたか、想像つく。

言えばよかったかなとか、もっと他の
言い方なかったのかなとか考えてると自然と
涙が溢れてきた。

女の子って大変だ。




プリ小説オーディオドラマ