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晶哉side
皆さんおはようございます。
あなたの目覚まし。佐野です。
さてさて、今日は学校があるあなたですが、
相変わらずまだ寝てますね。
カーテンを開けて、
佐「 おはよ、朝やで 」
『 ん…晶哉くん、』
毎度の事、腕を広げてまつあなた。
『 充電…完了。』
佐「 よし、下行こか? 」
『 ん… 』
あなたの指ほっそいんですよ。
折れちゃうんやないかってくらい。
末「 おはよう、あなた 」
あ、誠也くん。
『 おはよ… 誠也くん 』
誠也くんは今日のあなた送迎係なので
早起き。
末「 まだ頭は起きてへんな?笑 」
『 …へへっ、』
あなたは眠たい時、へらっと笑う。
その顔がまたたまらなく可愛い。
佐「 あなた、今日は朝何食べるん? 」
『 前も言うたやん。朝はトースト。
これ世界共通。』
佐「 世界共通は違う 」
『 冷蔵庫からジャム出して 』
佐「 いちご?ブルーベリー? 」
『 んー、誠也くんおるからいちご 』
末「 …え、今俺の事考えてくれたん…?? 」
『 ブルーベリーにしようか、』
末「 いや、なんでもないです。」
あなた、強い。
あ、コーヒーでも入れよかな。
あなたは苦すぎるのは苦手やから
ミルク砂糖多め。
『 お、晶哉くんありがと 』
やっぱり朝はコーヒーとトーストやんな、
って嬉しそうに食卓に運ぶあなたは
天使?ねえ天使なん?
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。