第50話

.スタートダッシュ
2,117
2020/06/11 12:52





『 ただいまあ 』

私が帰るのと同時によしくんは次の仕事。

末「 おかえりいいっ 」

『 ほんとにみんな行っちゃったんやな、』

末「 そやで、俺一人やもん 寂しい。」

『 え、何アピールそれ、』

末「 構って? 」

いや改めて言われると、きしょ…くはないけど
まあ2人やし?構ってやるか(上から

『 いいよ、構ってあげる 』

末「 え、ほんまに!?やったあ、」

ほんならさ…と
誠也くんが提案したのは「 マリ○カート 」

『 ええ、誠也くん弱いやん。 』

そう、前によしくんと3人でやった時も
全敗。

末「 練習してんで、俺 」

『 暇やん。』

末「 ちゃうし!!やりたかってんもん… 」

いや、そういうのずるいと思う。
最年長なのにそうやって年下みたいな事
言ってくるの。

『 じゃあ、やろ 』

末「 俺マ○オやから、」

『 え、なんで、』

末「 あなたが似てる言うたんやん。」

え、そんなこと言ったっけ。
覚えてないわ。

『 私きのこ。』

末「 え、キノコって呼んでるん? 」

『 だってキノコやん。』

末「 そうやけど、」

そして始まる第1レース。
相変わらずスタートダッシュで失敗して
黒い煙出してる誠也くん。

『 スタートダッシュ失敗、笑 』

末「 前1回できたんやけど… 」

スタートダッシュ前1回出来たってどゆこと笑

『 え、あ!!アイテム使ったな 』

末「 みてみてっこれ!!俺操作してないのに
勝手に抜かしてく!! 」

『 そういうアイテムやからね、』

あれ1位になってるとあんまりいいの出ないよね(
こうらか、加速するキノコか(

『 あっ!!今こうら当てた!? 』

末「 言うたやろ?練習してんねんて、笑 」

『 もう分かった、やり返す 』

末「 え? 」

ずっと使う時を考えてた爆弾を誠也くんが
近づいてきたタイミングで投下。

末「 え、なにこれなにこれ!!
わ、爆発したんやけど!!俺回ってるんやけど!! 」

一気に4位まで抜かされる誠也くん。

末「 ああ、せっかく2位やったのに!! 」

『 へへっ笑 最後の1周やで~ 』

末「 あ、緑の恐竜抜かした 」

『 緑の恐竜て、笑 』

結局誠也くんに抜かされることは無いまま
私は1位でゴール。

誠也くんはあの後頑張ったものの3位でゴール。

末「 まだまだ練習が必要やなあ 」

『 そやね、もっと強くなってなぁ?笑 』

末「 絶対あなたに勝つからな?笑 」

久しぶりの学校だったこともあり
1レース終わったら眠たくなってきてしまった
私。

『 せやくん… 』

末「 ん? 」

隣に座ってる誠也くんの肩に
頭を預けて、

『 眠たくなってきちゃった、』

末「 寝てええよ、疲れてたんやなあ、
ごめんな、ゲーム誘っちゃって 」

『 んーん、楽しかった、またやろ? 』

末「 え、ホンマに? 」

『 ん…、』

私は意識が遠のいていくのを感じた。


_____________

小「 ただいまあ、」

正「 あ、」

前も見たなこの光景。

小「 2人とも気持ちよさそうに寝てるわ笑 」

正「 エアコン付けっぱなしやし寒いやろ
ブランケット、ブランケット… 」

近くにあったあなたのブランケットを1枚。
頭寄せて寝てる2人の膝にかける。

小「 なんか…微笑ましいな笑 」

正「 まだそっとしとこか 笑 」

小「 そやな、笑 」


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