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『 ただいまあ 』
私が帰るのと同時によしくんは次の仕事。
末「 おかえりいいっ 」
『 ほんとにみんな行っちゃったんやな、』
末「 そやで、俺一人やもん 寂しい。」
『 え、何アピールそれ、』
末「 構って? 」
いや改めて言われると、きしょ…くはないけど
まあ2人やし?構ってやるか(上から
『 いいよ、構ってあげる 』
末「 え、ほんまに!?やったあ、」
ほんならさ…と
誠也くんが提案したのは「 マリ○カート 」
『 ええ、誠也くん弱いやん。 』
そう、前によしくんと3人でやった時も
全敗。
末「 練習してんで、俺 」
『 暇やん。』
末「 ちゃうし!!やりたかってんもん… 」
いや、そういうのずるいと思う。
最年長なのにそうやって年下みたいな事
言ってくるの。
『 じゃあ、やろ 』
末「 俺マ○オやから、」
『 え、なんで、』
末「 あなたが似てる言うたんやん。」
え、そんなこと言ったっけ。
覚えてないわ。
『 私きのこ。』
末「 え、キノコって呼んでるん? 」
『 だってキノコやん。』
末「 そうやけど、」
そして始まる第1レース。
相変わらずスタートダッシュで失敗して
黒い煙出してる誠也くん。
『 スタートダッシュ失敗、笑 』
末「 前1回できたんやけど… 」
スタートダッシュ前1回出来たってどゆこと笑
『 え、あ!!アイテム使ったな 』
末「 みてみてっこれ!!俺操作してないのに
勝手に抜かしてく!! 」
『 そういうアイテムやからね、』
あれ1位になってるとあんまりいいの出ないよね(
こうらか、加速するキノコか(
『 あっ!!今こうら当てた!? 』
末「 言うたやろ?練習してんねんて、笑 」
『 もう分かった、やり返す 』
末「 え? 」
ずっと使う時を考えてた爆弾を誠也くんが
近づいてきたタイミングで投下。
末「 え、なにこれなにこれ!!
わ、爆発したんやけど!!俺回ってるんやけど!! 」
一気に4位まで抜かされる誠也くん。
末「 ああ、せっかく2位やったのに!! 」
『 へへっ笑 最後の1周やで~ 』
末「 あ、緑の恐竜抜かした 」
『 緑の恐竜て、笑 』
結局誠也くんに抜かされることは無いまま
私は1位でゴール。
誠也くんはあの後頑張ったものの3位でゴール。
末「 まだまだ練習が必要やなあ 」
『 そやね、もっと強くなってなぁ?笑 』
末「 絶対あなたに勝つからな?笑 」
久しぶりの学校だったこともあり
1レース終わったら眠たくなってきてしまった
私。
『 せやくん… 』
末「 ん? 」
隣に座ってる誠也くんの肩に
頭を預けて、
『 眠たくなってきちゃった、』
末「 寝てええよ、疲れてたんやなあ、
ごめんな、ゲーム誘っちゃって 」
『 んーん、楽しかった、またやろ? 』
末「 え、ホンマに? 」
『 ん…、』
私は意識が遠のいていくのを感じた。
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小「 ただいまあ、」
正「 あ、」
前も見たなこの光景。
小「 2人とも気持ちよさそうに寝てるわ笑 」
正「 エアコン付けっぱなしやし寒いやろ
ブランケット、ブランケット… 」
近くにあったあなたのブランケットを1枚。
頭寄せて寝てる2人の膝にかける。
小「 なんか…微笑ましいな笑 」
正「 まだそっとしとこか 笑 」
小「 そやな、笑 」
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。