藤原sida
正直、オーディションやるって言ったことに後悔しとる。どうせ、努力しましたよ感出して歌も踊りも下手やろうし、テレビや雑誌だって、『女のジャニーズ』やからやろ。
そんな奴なにわ男子に入れる気ないねんけど。
嫌々、あいつの為に音楽を流した。
だが、音楽が流れた瞬間息を飲んだ。
曲が流れる前は少し緊張していたのか顔が強ばっていたが曲が流れた瞬間目の前にファンがいるかのように表情が変わった。
なにわ男子1のダンスが上手い奴でも唖然としていた。
曲終了
みっちーが拍手をするとみんなもつられて拍手をした。俺もそうだ。
彼女は、深々とお辞儀をした。
緊張が解けたのか、無邪気に笑う彼女が可愛く思えた。
曲は変わらず『ダイヤモンドスマイル』
こちらも、同じように息を飲んだ。
わかっていたのに。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。