第5話

マネージャー兼家政婦
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2019/07/11 05:34
今日から頑張らな。

昨日の樹くんの告白が頭から離れへん。

まさかEXPG時代から好きやったなんて...。

だって1回もおうた事ないねんもん。

あかん、気になる。

今日、樹くんに聞いてみよっ!

あなた「みなさん、おはようございます。」

RAMPAGE(おはようございます。)

夕方からなんやけど、今、RAMPAGEの寮にいます。

それは...。

ー数時間前ー

HIRO【今からRAMPAGEの寮いける?】

あなた「大丈夫ですけど、今日って夕方からでしたよね?」

HIRO【うん、そうなんだけどご飯作ってあげてほしいんだ。】

あなた「ご飯...ですか?」

HIRO【これから身の回りの世話もお願いしたいから今日からRAMPAGEと一緒に寮で暮らして。】

あなた「えっ?一緒に暮らす?」

HIRO【RAMPAGEのみんなには言ってあるから。男16人の中に女1人だけど大丈夫でしょw】

HIRO【マネージャー兼家政婦って感じで頼んだよ。】

あなた「いや...ちょっ...。」

HIRO【じゃ、よろしく。】

電話切れてる...。

今日から一緒に暮らすってどーいう事やねん!!

男と一つ屋根の下、一緒に暮らす?!

いやいや、ありえへんやろ!?

マネージャー兼家政婦って。

ー現在ー

あなた「一応、朝ご飯出来たのでどうぞ...。」

RAMPAGE(いただきます!)

陸(えっめっちゃうまい!)

北人(やばくない!?)

あなた「ありがとう...ございます///」

壱馬(毎日食えるとかやばいやんw)

陣(外食せんでよくなったからよかったわぁ。)

力也(それな。まじで助かった。)

樹(あなたさん、大変かもしんないけど何かあったら言って?手伝える範囲で手伝うからさ。)

あなた「い..藤原くん、ありがとうございます。」

...あなたさん??

昨日はちゃん呼びやったやん。

なんで急にさん呼びなん?

何かすごく引っかかる。

樹くんがわからん。

めっちゃ気になる。

樹(百面相w)

あなた「...え?」

樹(あなたちゃん、すごい顔してたよw)

あなた「...樹くん?」

樹(はい、樹です。)

なんで今度はまたちゃん呼びなん?

本間にわからん。

樹くんの行動が本間にわからん。

樹(今...さ。めっちゃ混乱してない?)

あなた「...してる。」

樹(うん、だろうね。)

あなた「なんで?」

樹(なにが?)

あなた「なんで、昨日はちゃん呼びだったのにさっきはさん呼びやったん?かと思ったら今また、ちゃん呼びやん。なんなん?わけわからん。」

樹(...。)ぎゅっ

あなた「!?」

樹(...ごめん。みんなの前では好きだって事隠したかった。)

あなた「なんで...?」

樹(みんな、あなたちゃん狙ってる。昨日、誰にも渡したくないって言ったよね、俺?)

樹(俺、独占欲強いみたい。メンバーがあなたちゃんに触れるだけでも気が狂いそうなんだ。)

あなた「...。」

樹くんやないみたい。

だって震えてて今にも消えてまいそうやから。

あなた「樹くんに聞きたい事があんねん。」

樹(なに?)

あなた「EXPG時代から好きやったって言うてくれてたけど、会ったことあらへんよな?」

樹(...。)

なんで...黙るん?

樹(...あるよ。)

あなた「え?」

樹(会ったこと...あるんだよ、俺達。)

えっ?どーいう事?

樹(EXPG時代、特等生のオーディションあったの覚えてる?)

あなた「EXILEさんのPVに出れるやつ?」

樹(うん。俺、すげぇ緊張しててフリ飛んだんだよ。)

樹(あ...落ちたって思った。)

樹(めっちゃ落ち込んでて隅で泣いてたんだ。)

樹(そしたらハンカチ貸してくれた女の子がいた。)

あなた「...それって。」

樹(めちゃくちゃ綺麗でその子に一目惚れした。)

樹(結果発表の時、俺怖くて見に行けなかった。)

樹(そしたらその子が«藤原くん、受かってたよ。»って教えてくれた。)

樹(フリ飛んだのに受かるわけないってその子に八つ当たりしたんだ、俺。)

樹(でもその子俺に«踊りの方じゃなくてそれよりもすごい大役にだよ。»って笑いかけてくれた。)

あなた「!?(泣)」

あなた「すごく大切な事...忘れてたとか...ごめんね(泣)」

樹(後で聞いた話、その大役だけまだ決まってなくて誰にしようかって悩んでるプロデューサーさんに俺を推薦してくれたの...あなたちゃんだったんだよね?)

あなた「なんで...それ...。」

樹(あの事がなかったら俺今ごろここにもいないと思う。ありがとうってまだ言えてない。感謝してもしきれないけど、本当にありがとう。)

樹(俺、一目惚れしたその子を誰にも渡したくないんだ。やっとこうやって触れられる距離にいてまた再開できたのにまた手放さなきゃいけないの?)

あなた「樹くん。」

樹(ずっと探してたんだ。でもやっと見つけた。あの頃から変わってないキミを。)

樹(もう俺の目の前からいなくならないでよ。ずっと傍にいてくれってあなた...。)

樹くんだったんだ。

そんな大切な事、ずっと忘れてたなんて...。

最低やな、うち...。

北人(!!)

はじめまして、吉野北人です。

喉乾いたからキッチンに行こうとしたら樹とあなたちゃんが話してたんだ。

聞こうと思って聞いてたわけじゃない。

聞こえたんだ、全部。

樹が探してるって言ってた子がまさかあなたちゃんだったなんて...。

俺達、全員入る隙...たぶんないわ。

樹の話も全部聞いてしまった。

北人(ふぁー眠い。)

樹(あれ、北人さん。)

北人(ん?樹、なにやってんの?いないと思ったらここにいたのかよw)

樹(1人で大変だろうなぁって思ったんで、あなたさん手伝ってました。)

北人(優男じゃん、樹w)

藤原樹です。

きっと北人さん、聞いてたと思う。

だけど知らないフリをしてくれているこの人を俺は本当にかっこいいと思った。

あなた「まだ、少し時間あるんで寝ますか?」

北人(うん、そーしよかなぁ。起こしてw)

あなた「ふふっw わかりましたw」

北人(/////じゃ、おやすみ。)

樹(おやすみって...。)

あなた「...だよね。」

仕事の時間までみんなバラバラで過ごしてはる。

みんな部屋におるけど、うちと樹くんと慎くんの3人はリビングでくつろぎなうです。

それにしてもやっぱりこの2人...優男ですw


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