そう言ってリビングに出るともうすでに着替えた慶ちゃんがいた。
黒スキニーに白Tシャツ、ロングのダンガリーシャツを羽織っている。
さすがアメリカン小山。
ストレートすぎる言葉に顔が熱くなる。
そして、余裕そうな顔。
腹立つ!やっぱり私ばっか振り回されてる!
電車で一駅。
近くのショッピングモールにやってきた。
そう言うと手を差し出された。
慶ちゃんは呆れたように私の右手を取った。
ん?んんんんん?ん!?
手、手を、、、!手を繋いでますけども!?
あ、あれか、外国では普通のスキンシップなのか、そっか、そうだよね。うん。
舞い上がるな。自分!
しっかしりろよ!
大人っぽいのか、
子供っぽいのか、
もうこうなったら全然わかんないや。
とりあえず、あの頃と変わらず私は慶ちゃんのことを好きらしい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。