第3話

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2019/08/03 01:50
逃げるように1階に戻ってきた。
母
あら?あなた顔が赤いわよ?
あなた

え、そ?別になんにもないよ

母
慶ちゃん、すっごくかっこよくなってるわねぇ(笑)
あなた

あぁ、そうだね

いや、確かにかっこよくはなってるけど!

チャラくなってるって!!!
小山慶一郎
小山慶一郎
おばさん、あんな広い部屋いいの?
母
もちろんもちろん!
綾乃にも許可取ってあるから!
綾乃というのは私の姉。
母
あ、そうだあなた。
あなた

なに?

母
慶ちゃんの転校先あなたのと同じ学校だから休み明けから一緒に行ってあげてね?
あなた

えっ!

小山慶一郎
小山慶一郎
よろしくね?
家からすごく近いわけでもすごく遠いわけでもない。電車で4駅。




まぁ、いつも1人で学校通ってるし、全然いいけどさぁ。
あなた

うん、

母
あら!もうこんな時間!
時計は6時半を指している。
母
夜ご飯の用意、パパッとしちゃうわね
小山慶一郎
小山慶一郎
手伝います!
母
慶ちゃんは疲れてるだろうしできるまでソファにでも座ってのんびりしてて?あなた、話し相手にあげるから!
あなた

えー、、、

話し相手、、、。
私でよろしいんでしょうか、、、
小山慶一郎
小山慶一郎
じゃあ、あなたとお話しよっかな(笑)
慶ちゃんはニコニコと私を見つめている。
あなた

私でいいの?

小山慶一郎
小山慶一郎
あなたがいいの!
小さい頃の人懐っこい無邪気さみたいなものはまだ残っていた。

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