第32話

30 もののけ倉
1,918
2019/09/23 03:32
毛利探偵事務所
美夜
平次君〜
来たよ〜
平次
おう、遅かったなぁ
美夜
しょうがないじゃない。
ここ、私が通っている高校と結構離れているんだもの
美夜
それで、何?
新一も蘭も居ないけど…
もしかして、不法侵入!?
平次
ちゃうちゃう、上におっちゃんがいたから、ちゃんと許可は取ってる
平次
それで、工藤達を驚かそうてな
美夜
そのために私が呼ばれたの!?
平次
そうやけど
美夜
帰っていいかしら?
平次
たまにはいいやないかい
すると、誰かが階段を上がってくる音がしました。
平次
隠れるで!!!
美夜
えぇ、ちょっと!
コナン
じゃあ、事務所に入って待っててくれよ。おじさんに遅くなるかもって言ってくるから
ガチャ(扉が開く音)
歩美
うん
光彦
楽しみですね、もののけ倉
元太
けど、まじで倉が化け物だったらどうすんだ?
歩美
平気だよ、きっとコナン君がお化けじゃないって解いてくれるもん!
元太
そうだな
光彦
ですね
まったく…
歩美 光彦 元太
あなた達、毎度毎度江戸川君に頼りぱなしね。たまには、彼もギャフンと言わせたくならないの?
歩美 光彦 元太
えっ!
光彦
無理ですよ、そんなの
歩美
だってコナン君、頭いいもん
元太
あいつ、変な事いっぱい知ってるしよ
私は、気構えのことを言ってるのよ。
それじゃ、成長しないわよ
光彦
あの、どこに?
御手洗
光彦
あっ、
元太
俺は、成長してるぞ
今日も母ちゃんに大きくなったって言われたし…
光彦
へぇ
歩美
でもさぁ、見てみたいよね、コナン君のギャフンって顔
元太
だよな!
光彦
えぇ、1度くらいは彼が僕達に参ったをする情けない顔を
平次
行くで!((小声
ガチャ(扉を開ける音)
光彦
いや、今のは
元太
軽い冗談でよ
歩美
嘘だから
歩美 光彦 元太
えっ!!!
歩美
平次お兄さんに美夜お姉さん!
光彦
なぜここに?
平次
ちょっと、くど…コナン君に用事があってな
美夜
私はこの人に呼ばれてね
平次
それより、コナン君にギャフンって言わせたいんやろ
元太
あぁ、いつもいつもコナンにいいとこ取りされてよ
美夜
じゃあさ、そのもののけ倉について教えてよ!
平次
もののけ倉の謎をコナン君よりも早く解いて、ギャフンって言わせてやらないか?
美夜
もちろん、私達も裏で支えるからね
光彦
いいんですか!?
美夜
もちろん
歩美
平次お兄さんと美夜お姉さんがいると、心強いね
……………………………………………………………………………………………


コナンside
コナン
わりぃわりぃ、待たせたな
えっ、どうした、机の周りに集まって…
歩美 光彦 元太
いやっ
コナン
あれっ、灰原は?
呼んだ?
元太
じゃあ、早く行こうぜ、その倉に!
歩美
さっさと行って、ちゃっちゃっと解決しちゃお!
光彦
僕達少年探偵団の前に謎なんてないんですから
コナン
え?
やけに張り切ってんなぁ、お前ら
歩美
そう見える?
元太
まぁ、今日の俺らはよ
光彦
いつもと一味違うことは確かですよ
コナン
どうでもいいけど、張り切りすぎて、ハメを外しすぎないようにね
歩美 光彦 元太
はーい
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コナン
それで、事件の内容は?
光彦
うちのクラスのたくま君が、米花町五丁目にある親戚の家で、友達とかくれんぼをしていたときのことらしいですけど、友達が全然見つからなくて、もう倉しか探す所がないと思い、木に登って倉の窓から中を覗いたら、高そうな美術品などが大量に置かれていて、そのお宝の影から誰かがこっちを見ていたそうです。それをかくれんぼをしていた友達と思い、中に入ろうとしたけど、扉に鍵がかかっていて、開かなくて、友達の名前を呼んでも出でこないから、家の人に扉を開けてくれと頼んだんです。そしたら家の人に「その倉はもう何年も開けてないから、人が入れるわけが無い」って言われて、たくま君は絶対に人が居たと言いはり、鍵を開けてもらって中に入ってみると、さっき見たはずの人やお宝が影も形も無くなっていて、不思議そうな顔をしていたたくま君に家の人はその倉の言い伝えを教えてくれたそうです。「この倉に大切な物を置いてはならない。置けばたちまち消えてしまう。大倉のもののけ倉に飲み込まれてしまう」って。そのあとすぐに、別の所から友達が出てきたそうです。
家の人
おぉ、たくまくんの友達か
それであの倉を調べに来たんじゃな
光彦
えぇ
元太
俺ら少年探偵団だからよ
家の人
まぁ、好奇心旺盛なのはいいが、深入りしすぎて、倉に飲み込まれないようにな
コナン
だってよ
光彦
大丈夫
お化け話のほとんどは恐怖心が作り出す錯覚
元太
この世に解けない謎なんてよ
歩美
ちぃーっともないんだから!
コナン
あ、あぁ
へぇ、かなり古そうだけど以外に普通の倉ね
家の人
なんでも、幕末頃に建てられたそうじゃ
カシャ(歩美、光彦、元太が携帯で周りの写真を撮っていました)
コナン
何やってんだ?
歩美
写真撮ってるんだよ
光彦
これから倉の謎を解き明かすんですから
元太
その倉の周りを撮ってもいいじゃんか
コナン
そ、そうだな
家の人
ほれ、開いたぞ
ガチャ(倉の扉を開ける音)
家の人
まぁ、中には何もありゃせんがな
歩美 光彦 元太
わぁ〜
歩美
すごく広〜い
光彦
でも真っ暗で特に何も見えませんね
コナン
かろうじて見えるのは天井近くに着いている窓の隙間から漏れでる光だけか
元太
おぉーし、倉の中の写メ撮りまくろうぜ!
歩美
うん
光彦
えぇ
コナン
気をつけろよ、足元暗いんだから



うぁー!!!(ちょっとした階段から落ちました)
歩美 光彦 元太
コナン君!?
コナン
イテテ
自分で言って、自分でコケてりゃ世話ないわね
コナン
違うよ、この階段が…
倉の真ん中だけに足跡が着いており、壁にはそろばん的なのがあり、足跡はそこまで続いています。壁のそろばんは、玉の数がバラバラです。
家の人
おい、何もありゃせんじゃろ
扉を閉めるから、出てきなさい
コナン
はい
倉の外
家の人
満足したかな、探偵団諸君?
光彦
えぇ、まぁ
家の人
じゃあ…
光彦
あの、でも日が暮れたらもう一度倉を調べてもいいですか?
元太
それまで大人しくしてるからよ
歩美
お願い
家の人
あぁ、構わんが、何も見つからないと思うぞ
コナン
なぁ、あの窓だよな、たくま君が中を覗いたの
えぇ、窓はあれひとつしかなかったから
コナン
んじゃ、日が暮れるのなんて待たねぇで、今見てみようぜ、たくま君が見たお宝ってやつを
コナンが木の上に登りました
歩美
コナン君大丈夫?
光彦
落ちないでくださいよ
どーせ、何も見つからないわよ
元太
さっき見たじゃんか
コナン
ちょっと確かめるだけさ
倉の中見たらすぐに降りっから
ギィー(倉の窓を開ける音)


コナンが窓から倉の中を見ると、木から飛び降りました。
歩美 光彦 元太
コナン
さっきの爺さん連れてこい!早く
歩美 光彦 元太
えっ!?
……………………………………………………………………………………………
家の人
何もありゃせんと思うが…

ほれ、見ぃ
コナン
そんな、バカな…
それで何が見えたわけ?
コナン
確かにあったんだよ!さっきまで床一面に敷き詰められたお宝の山が
でも実際何もないじゃない
コナン
あぁ、だけどあの窓から覗いたらときは確かにあったんだよ、この倉の床に無数に置かれた美術品や骨董品なんかがな
でも、ないじゃない
コナン
だから何かあるはずなんだよ
そのお宝を消し去る仕掛けが
この床か、あの天井に
光彦
いや、天井には何もないと思いますよ
コナン
えっ?
光彦
その証拠はこの写メ、さっきコナン君が裏の側の木によじ登り、窓から倉の中を覗いたときの写真です。屋根のてっぺんから2mくらいですよね、窓の位置。そして、倉の中から見た窓の位置も同じく天井から2mくらいです。つまり、天井には仕掛けを施す空間がないってことですよ
コナン
そっ、そうだな…
となると、残るはこの床ね
コナン
ああ、多分床が抜けてお宝の置かれた本当の床が刷り上がるような仕掛けが
元太
いや、それもねぇぞ!
歩美
ありえないもん!
コナン
えっ?
元太
この床見てみろよ
そこには、床に元太と書かれており探偵バッチが置かれていた
コナン
探偵バッチ?
バッチの回りが鉛筆の線で囲ってあるな
元太
俺がつけたんだよ
そこに置いたっていう印をよ
歩美
歩美のバッチはこっち
元太のバッチとは少し離れた所に歩美のバッチが先程と同じように置かれていた
歩美
歩美のバッチ動いてないでしょ
コナン
ああ、しかも元太のとは離れてるな
なるほど、つまりこの床は広範囲にわたってスライドしたり、傾いたりした形跡はなく、床が抜けて本当の床がすり上がったっていう江戸川君の仮説は的外れだったという訳ね
コナン
やるじゃない、あなた達
元太
そうか?
歩美
えへへへへ!
光彦
ちょっと待ってください!
元太
どうかしたのか、光彦?
光彦
やっぱり変ですよ。この倉
元太
何が変なんだよ
光彦
無くなってるんです。壁に立てかけて置いた僕のバッチが
コナン
本当にここに置いたのかよ
光彦
ええ、間違いありません
元太
その辺に転がってるんじゃなぇか?
光彦
いや、探しましたけど見つかりませんでした。
となると、この辺の床や壁だけだ動いて、その仕掛けの隙間に入って隠れてしまったか、もしくは、この倉に潜む何者かが持ち去ったか
光彦
何者かって!?
元太
ま、まさか…
歩美
よ、妖怪さん!?
コナン
んなわけねぇよ
お化けなんて人の恐怖心が作り出す錯覚じゃなかったのか?
光彦
ですね
コナン
まぁとにかく、この倉に何かあるのは確かだぜ。短時間でお宝を出し入れ出来る手品のようなカラクリがな
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お久しぶりです
更新するのをすっかり忘れておりました。本当にすみませんでした。
そして、今回と次回はコナン君sideになります。読みにくくてすみません。
次いつ更新するかは分かりませんが、出来るだけ早く更新できるように頑張ります

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