第35話

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2020/07/05 05:04
コナンside
コナン
まず目につくのは、出入り口の扉の真上に備え付けてある、あの妙な神棚…内開きの扉の上なんかに取り付けたら危ねぇだろ?お供え物とかしてる時に誰か入ってきたら…
歩美
そうだね
コナン
そして、この神棚より気になってしょうがないのは神棚の真向かいに埋め込まれたあのそろばんだ
元太
なんだろうな、あれ?
光彦
う〜ん、倉に入れたお宝の数を数えていたんじゃ?
だとしたら、横に寝かせてあるはずよ。縦だといくら計算してそろばんの玉を動かせても、下に落ちてしまうもの
コナン
いや、玉の後ろから棒が出ていて、その後ろの溝に入っている…
元太、背中貸してくれ!
元太
お、おう
元太が両手、両足を地面につけてしゃがみこむと、コナンがその上に乗り、そろばんを調べだした
コナン
多分、この玉のどれかを上に動かすと…
コナンがそろばんの玉を上に動かすとカタンと何かが落ちる音がした
光彦
な、なにか音がしましたね!
歩美
コナンくん!もっと動かしてみて!
コナン
あ、あぁ
じゃあ、今動かした下の玉を上にあげると…
歩美
そろばんの玉、落ちちゃった
どうやらそのそろばんは、何かのスイッチになっていて、間違った玉を動かすとリセットされるようね
コナン
玉に着いた埃の溜まり具合からすると、上の2段は1番右端の列の玉しか動かした形跡がなく、下の5段は右から3列目と6列目の玉と玉が全くない4列目と玉がぎっしり詰まった8列目以外は動いた形跡がある
光彦
えぇっと、右から3列目と…何列目でした?
コナン
4、6、8列目だよ
?メールうってんのか?
光彦
え、メモですよ!忘れないように
と、光彦は携帯に文字をうちだした
コナン
んじゃあ、俺はさっきの窓からもう一度覗いてみっから、中で待っててくれ
家の人
これ、倉はまだ調べ終わらんのか?
コナン
あぁ、うん
(…扉に妙な切れ目が入っている…それに、この階段)
元太
早く見てこいよ!
光彦
捜査は迅速にが基本ですよ!
コナン
お、おう





くっそー、小林先生だな、彼奴らに入れ知恵してるのは
そう言って、コナンは小林先生に電話をかけた





電話┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
小林先生
はぁ!?私が子供達に電話?そんな暇ないわよ職員会議中で!って言うか、例の倉に行っているんでしょ!場所を教えなさい!先生も後でいk…
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈




コナンは電話切った
コナン
違ったか…となると残りは…

電話┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
阿笠博士
電話ならあったぞ、哀君から…
コナン
とぼけんな、電話しただろ光彦達に!
阿笠博士
しとりゃせんよ、今日は遅くなると哀君が言うから、時間のかかるビーフシチューを作ってるんじゃからの
コナン
ビーフシチュー?博士そんなの作れたっけ?
沖矢昴
そろそろいい感じですよ
阿笠博士
おお、そうか
コナン
そこに昴さんもいるのか?
阿笠博士
あぁ、哀君が居ない隙に作りに来て貰ったんじゃ
彼の料理の腕はなかなかのものじゃからの
コナン
昴さん、玉ねぎ炒めながら電話やメールしてないよな
阿笠博士
当たり前じゃ、目を離したら焦げてしまうじゃろ
コナン
(じゃあ誰なんだ?彼奴らに助言しているのは?)
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そして、コナンはやっと例の窓を木に登って開けた
歩美
あ、コナンくん!
光彦
どうですか?さっきと比べて倉の中の様子は?
コナン
さっきと変わらねぇな
違うのはお宝があるかないかの違いで…ん?

若干床が遠くなってるような…
光彦
遠いんですか?
そんな訳ないでしょ。倉が成長してる訳じゃあるまいし
歩美
もしかしたら、コナンくんが見たお宝を食べたから、倉が大きくなったんじゃ…
光彦
そんなバカな…
ガタン
元太
な、なんか落ちたぞ!!!
光彦
えぇ、壁際の方だったような
歩美
あ、探偵団バッチ!
これ、光彦君のだよ!
光彦
えぇ!
一体どこから!?
元太
やっぱり、やっぱり何かいるんだよ天井に化け物が!
コナン
(天井に化け物?んなバカな…)
えっ!まさか!
歩美
ねぇ、もう出ようよこの倉
元太
あぁ、気味悪いよ
光彦
でも…
すると光彦の携帯に電話が来た
歩美 光彦 元太
あぁ!!!
家の人
おーい、もうそろそろ倉から出んと日が暮れるぞ
コナン
ねぇ、この倉が立てられなたのって、幕末の頃だって言ってたよね?
家の人
あぁ
コナン
もしかして、建てたのってからくり氏の佐根津吉右衛門じゃない?
家の人
そうじゃが
コナン
だったら、呼んだ方がいいよと思うよ、捜査3課の刑事さんを
家の人
えっ?
━━━━━━━━━━━━━━━
警察
なんだ、君たちだったのか我々警察を呼んだのは
コナン
うん、そっだよ
警察
それで、本当なのか?逃亡中の犯人を見つけたかもしれないって
コナン
うん、実はね…
光彦
窃盗犯ですよ、現在、この近辺で宝石店やアンティークショップを荒らし回っているあの犯人です!
元太
そいつがいるんだよ、この倉の中に
歩美
お宝をいっぱい溜め込んでね
警察は倉の扉を開けた
警察
この倉の中にって、中には人どころかお宝なんて何もないじゃないか
光彦
仕掛けがあるんです
警察
仕掛け?
光彦
まず注目するのは入口のこの階段です。4段ですよね?
歩美
でもさぁ、中の階段は5段だよ!
警察
確かに…
歩美
それにさ、1段1段の高さが入口の階段より中の階段の方が高いと思わない?
警察
そう言われて見れば…
なるほど、だからあなたはこの倉に入ったとき転けたのね
コナン
あぁ、入口の階段と同じ4段だと思ったからよ
警察
しかし、それがなんだって言うんだ
光彦
分かりませんか?表の階段と比べて段の数が多くて、段差がかなりついているということは、中は地面より大分深くなっているはずです
警察
深いだけで、人1人隠れたり、物を隠したりする場所はどこにもないだろ
まさか、床が抜ける訳ないし…

なんだあれ?
光彦
僕達がここに最初に入ったときに印をつけて置いたバッチです
歩美
そのとき倉の中は空っぽだったけど、その後1回だけあの窓からコナンくんが覗いたらお宝がいっぱい置いてあったんだよ!
警察
だが、あの窓は天井から約2m、さっき外から見たあの窓も約2m…天井にも何も無さそうだし、君たちのバッチも動いた形跡がないなら、床には何も…
光彦
そう思わせるのがこの倉のトリックなんです
歩美
元太くん!準備いい?
歩美は探偵団バッチに話しかけた
元太
おお、今開けるぞ!
警察
何っ!!!
元太が外から窓を開けると、中から見ると、窓の上の壁が空いた
警察
窓の上に窓!?
おい、本当に外に上に着いていた窓を開けているのか?
元太
おぉ、木に登って開けたぞ
警察
でも、変じゃないか
さっきは確かに下の窓の隙間から光が漏れて…あれ?今は光が漏れてないな
光彦
多分それは窓の下の板の部分に切れ込みを入れて、倉の中に光が漏れるようにして、その切れ込みに合わせて内側に窓をつけ、本物の窓に見せかけていたんですよ
今、光が漏れていないのは窓を開けたら、壁の中で板か何かがスライドして、壁の切り込みを塞ぐ仕組みを施してあるから
警察
だがな、今みたいにライトで窓を照らしたら、こんな仕掛けバレて…
えぇ、確かにこの倉は現代に建てられたなら、陳腐な仕掛けだけど、これが建てられたのは幕末。遠くをくっきり照らすことができる便利な懐中電灯がない時代なら、最高のフェイクなんじゃないかしら?
一応、天井に近い入口の上には目隠しがしているようだし
光彦
あの神棚です
入口の真上につけて、天井を見上げられないようにしてあります
入る前の屋根の高さと入った後の天井の高さを見比べられて、明らかに天井の方が低いと気づかれたら、この仕掛けが台無しになりますからね
警察
じゃあ、床が地面より深くなっているのは天井が低いのがバレない為のトリックか!
光彦
そうです!つまり、この倉は何もないように見えて、実は天井には謎の空間が存在しているってことですよ
警察
どうやって天井に登るんだ?
歩美
登るんじゃないもん!
光彦
言いましたよね?最初に入ったときに印をつけてバッチを床に置いたって
その後倉に入ったとき、歩美ちゃんと元太くんのバッチは動いてなかったんですが、僕が壁際に立て掛けたバッチだけなくなっていたんです
歩美
しばらくしたら、上から落ちてきたの
光彦
おそらく、立て掛けたバッチの真上の天井にバッチが刺さり、しばらくぶら下がって、自然と落ちてきたんでしょう
警察
天井の板にバッチが刺さったってことは、まさか!
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きりが悪いですが、長くなってしまうので次に行きます

あと、美夜ちゃんが出てこなくてすいません
最後辺りででます

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