ご覧下さい!鈴木邸を囲むこの警備員、怪盗キッドの襲来が濃厚になり、機動隊がぞくぞくと集結しています。この大規模の警備の中、果たしてキッドは予告通りやってくるのでしょうか?
来る!
奴は必ずやって来る
あの忌々しい不敵な笑みをひっさげて
偽物相手に大騒ぎしおって
本物だよ、確かに最初の予告状は奴のマークも文章もパチモンくさかったが、恐らくあれは、わしら警察をおちょくるただのシャレ、しかし、金庫のあるこの部屋に置かれていたこの予告状は紛れもなく奴の予告状だ!これで偽物って言っているあんたの方がおかしいだろ
まぁ、そうじゃとしても、この大袈裟な警備は無用じゃよ。忘れたか、キャツが狙っているのは、伝説のカラクリ師、三水吉右衛門がこしらえた難攻不落の大金庫、鉄たぬきの扉を開けることじゃ
不埒な輩を退治する仕掛けが無数に張り巡らされており、唯一開け方を知るわしでさえ、偶に誤って命を落としそうになるくらいの物じゃ
開けられるわけなかろう
だが、相手はあの月下の奇術師怪盗キッドだぞ!たとえどんな金庫だろうが奴にかかればあっという間に…
万が一、キャツにそのチャンスがあったとしても近づけやせんよ。見せたじゃろう、この部屋の防犯装置を、キャツが部屋に1歩でも足を踏み入れたら最後、床に埋め込んだ重量センサーが作動し、たちまち鉄柵に囲まれて袋の鼠じゃわい
しかしね、現にキッドはこの予告状を部屋の中に置いているじゃないか!奴は用意してんだよ。ここの装置を掻い潜る方法を
てことはさ、怪盗キッドがその予告状を置いたとき、僕達の傍にいたってことだよね
えぇっ
だって、最初にこの扉を開けたときには何も無かったのに、次に開けたときは予告状があったのよね。その間、私たちはずっとこの部屋のいましたよ。
その重量センサーって、スイッチを切っているときに置かれた物なら、スイッチを入れても反応しないんすか?
ああ、スイッチを入れたときの状態から重さがかかれば反応する仕組みじゃからの
となると、スイッチを切ったときに置いたってことか
そう言えば、おじ様あのときスイッチ切ってたわよね。
そぉそぉ、私たちに重量センサーの性能見せるために部屋の中にタバコを投げ入れて、檻が締まり、そのタバコを回収するために阿須久さんが中に取りに行ったわよね
ああー、あの阿須久って人、部屋に入って拾ってた!
あの野郎がキッドだったか
タバコを拾う振りをして、まんまと予告状を置きやがったな!
でも、置けるのは阿須久さんだけじゃないと思うよ
ずっと次郎吉おじさんの後ろにいたボディーガードさんもおじさんが後ろを向いた隙に入れられるし、雇われて今日ここに来たって言うメイドさんにもできるんじゃない?犬を探してしゃがんでキョロキョロしてたって言ってたから
でも、彼女はスイッチを切ったときに扉の傍にいなかったんじゃねぇか?
うん、僕達が防犯装置を見せて貰ったその扉にはね。でも、金庫のあるこの部屋には、ほら、もう1つ扉があるよ!
もしメイドさんがキッドなら、警部の人の隙を見て、扉の下から予告状を入れられるんじゃないかな?
そうね、あのときおじ様は大声で指示してたから
声は届いてたかも!
さすがコナン君!よく思いついたね
あっちにいてもスイッチを切られたのを知ることは出来たと言うことか
それに、3人ともつい最近雇われたみたいだからね
つまり、キッドが変装してここに呼び込んできた可能性が高いって事だな
よぉし、その阿須久って男とメイドをここに連れて来い
顔を思い切り引っ張って、変装してるかどうか確かめてやる
まずはボディーガードさん、あんたから…
ならぬ!
わしが雇ったものは、その時点で家族同然じゃ、警察と言えど勝手な振る舞いは許さんぞ!
あ、いや、しかしね…
どうしてもと言うなら、キッドだという証をわしに見せてからせ!
とにかく、わしは今から部屋で食事を取る、あまり大騒ぎするでないぞ
くっそー、顔を引張りゃすぐ分かるのに…
なんか変よねおじ様
えっ、
確かにね
だって、いつもは「あのこそ泥に目に物見せててくれようぞ」的な言ってんのに、今回は偽物だからほっとけとか証拠がないなら調べるなとか、もしかして、おじ様がキッド様!
まさか
どうだろうね
(新一、悩んでるわね。そろそろ分かるかしら)
ねぇ、怪盗キッド、見つかった?
あぁ、この廊下通らない方がいいですよ
えっ、どうしてですか?
メイドさん、キッドかもって疑われてるから
えぇー
このガキンチョのせいでね
えへへ
困ったな、この食事旦那様のお部屋にお届けしろって言われてるのに…
次郎吉さんに?
ええ、私は来たばかりなので知りませんでしたけど、最近夕食だけご自分の部屋で1人で取ってらっしゃるみたいで…あと、食器を下げるときになせがいつもお皿が2枚足りなくなっているみたいで
お皿が、なんで?
さあ?
変なのは食事やお皿だけじゃないみたいですよ。その食事のあと、金庫室に入って、金庫のチェックをされるらしいんですが、その時、必ず杖を持たれるようになったと聞きましたけど…
あの元気すぎて困るぐらいのおじ様が!?
はい
多分、その杖とかさっきの皿を使わなきゃ、金庫が開かない仕組みになってんだよ。いくらタバコ1本分の重さでも反応する防犯装置に守られるっても、金庫自体が簡単に開いちゃ、話になんねぇからな
瀬戸さん
はい
先程、内線が入って…
阿須久さん、悪いがちょっとタバコを買ってきてくんねぇか?
分かりました
先程旦那様から内線が入って、夕食はまだかと
あぁ!!!
かしこまりました!
直ぐに
メイドさんがすぎに次郎吉さんの部屋へ行こうとすると、小五郎さんにぶつかって、小五郎さんが持っていた小銭を落とし、水がこぼれ、小五郎がびしょ濡れに
すみません!
これ、何をやっておる!食器を早く持ってこんか!
はい、ただいま
メイドさんは濡れた小銭をタオルで拭きました
ビショビショになっちゃいましたけど
いやいや、
秘書といい、メイドといい、使えん奴ばかり雇いおって
使えるのは、ボディーガードのこやつだけじゃ
あの、御用とはなんでしょうか?
用?
あれ、仰ってませんでした?夕食を運んだついでに、手を貸してくれって
おぉ、あぁそうじゃった!
まずは部屋に行ってからじゃ
(快斗はさすがの演技ね。私が扱いた甲斐があったわね。さて、ここからが見ものね)
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