ある日夢の中で俺は少女と約束をした。
「必ずどこかで会える日がくる。だから、忘れないで。
そういって、俺は目覚めた。そこは何の変哲もない俺の部屋だった。
そして十年の月日が流れた。
俺はあと時の約束をまだ忘れてはいなかった。
今日は高校の入学式だった。俺は、制服を着て髪を整え、少し緊張しながらも、高校へ向かった。
そうして、高校に着くと桜が満開の木の下で立っている「少女」を見つけた。
その瞬間、おれは十年前のあの時の記憶を思い出した。
その時、少女はこちらに振り向き、こう言った。
「やっと出会えた」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。