風磨に私の正体がバレた　

もう風磨にはウソをつきたくなかった

近くのテーブルに2人で座った

　
私の両親は警視庁捜査一課の刑事だった
その2人は私が小学4年生のころ殉職した
暴走した犯人の車に轢かれたらしい


私は親戚の美容院のおばさんに預けられることになった

でも、私がそこで遇ったのは虐待だった

毎日蹴られて殴られて、家事は全部完璧にしないと1日中物置小屋に閉じ込められた　


中学1年生の夏、私は家出をした

お金がなかったからおばさんの美容院からとってきた男性の髪型のウィッグをつけて
通行人からリクエストされた曲を踊ってお金をもらった

元々ダンスは好きだったし、映像を見れば一回で振り付けも歌詞も覚えることができた


ある日、嵐の｢Love so sweet」を踊ってお金を貰った時、男性に声をかけられた



｢You ジャニーズに興味ない？」って　　　　笑ったジャニーさんに



私はジャニーさんの家に泊まらせてもらって活動を始めた

SexyZoneでデビューする時、男装することとそれを黙っとかないといけないのが条件だった

元々声は低かったし、男言葉にも慣れていた



そのお陰で私はこうやって幸せな生活を送れている

私はこの話をするたび、泣いてしまう


健人に話したときも、岸に話したときも、そして今回も、






理由はわからない　　だからあまり話したくない

そう言って風磨は私の頭を撫でた











初めて風磨があなたって下の名前で呼んでくれた