第4話

~非通知電話~
440
2019/08/01 07:37

えいちゃんが旅に出てから今日で7ヶ月。



7ヶ月経った今でも、
本当はまだ理解出来ない。






今日はね、そらから電話があって、


そ)えいちゃんのスケジュール帳
が見つかったから取りにおいでよ。




って言ってくれたから
取りに行ってきたよ。




2018.5月

あなたにお気に入りの曲
を教えてあげた。
気に入ってくれたかな?


2018.6月

今月はあなたの誕生日だった!
ドッキリしたら泣いちゃった、笑
凄い喜んでくれて嬉しかった。



2018.8月

あなたと久しぶりにデートをした。
可愛過ぎて心臓ヤバかったのは秘密。笑


       ・
       ・
       ・


えいちゃんのスケジュール帳には
月ごとに日記のようなメモが
書かれてあった。





そして…




2018.12月

今月は喧嘩が多かったな。
来月は笑顔いっぱいの月にする!
ってか笑顔いっぱいの1年にする!




そう書かれてあった。
そこで日記は終わっていた。


次のページからはきれいな
白紙のままで…




))笑顔にするどころか
 泣かせてどうすんの…。




スケジュール帳を見れば見るほど
えいちゃんの優しさや温かさに
改めて気付く。




))今気付いても遅いよね…。




目からは沢山の涙が溢れ落ちた。







自然と睡魔に襲われて気が付くと寝ていた。





目が覚めたのは携帯が
忙しなく鳴っていたから。




ブーーブーーブーー。




携帯画面をみると



~非通知~




と出ていた。
誰だろう…と少し不安になり
ながら恐る恐る電話に出る。




))も…し…もし?


エ)いっぱい悲しませてごめん。




))…え?



エ)俺はずっとあなたの側にいるから。
  頑張り過ぎんなよ。




プーープーー。




えいちゃんだと気付た瞬間
電話は切れてしまった。









ありがとう。えいちゃん。





溢れ落ちた涙はもうあの時の
涙とは違ってとても温かい
ものだった。









これからは私がこのスケジュール
帳を埋めていくから。









7ヶ月経った今でも





ずっと











ずっと大好きだよ。

プリ小説オーディオドラマ