第35話
ずっと変わらない
胡音にいっぱい聞いてもらった。
その日はぐっすり眠れて朝が来た。
集合時間9時。
こりゃ、間に合わない!
2人で同じ所に行ってぶつかりそうになったり
慌てて階段から落ちそうになったりと大変な朝。
走って集合場所に行く。
もう、既に玲於と涼太がいて
少し私は背筋が伸びる。
そういう笑顔の涼太くんとは真逆の男。
暑そうに手で顔を仰ぐ玲於。
子供みたいに言う玲於にドキッとした。
電車に何時間も揺られ、到着した海。
夏休みのため、たくさんの人が賑わっていて
ビーチバレーや海に入って遊んでる人が大勢。
喧嘩した割にはちゃんと話せてる…?
大丈夫かな?
え?
何、避けられた…?
私…
玲於は涼太くんの所に行って何やら話してる。
私の異変に気づいた胡音が寄ってきてくれて
1日目は海で遊んで夜になった。
それから別荘に行って部屋の確認。
隣でボソッと呟いた玲於。
涼太くんはなにやら冷蔵庫で飲み物を出してる。
胡音はトイレに行くとかなんやらで今はいない。
玲於と二人っきり。
あ ~ 、なんかぎこちなくて…
パッと繋がれた私の右手。
それは玲於に繋がっていた。
めちゃくちゃムカつく。
こういう時に そうだよ って言えないことがむかつく。
いつも玲於に転がされて…
自分だけが傷ついて終わる。
なんて嫌。
結果、こうなんだ。
私には玲於しか居ない。
涼太くん、ごめんなさい…
そう言って離された手。
玲於、私のこと避けてなかった?
私はゆっくり胸をなでおろして暖かくなった。
玲於は顔を真っ赤にして私に伝えた。
…もしかして
なんて、胡音の言ってたこと信じてもいいのかな。
今、涼太くんの笑顔を見ると胸が締め付けられるんだ。
最終へと近づいてきました…💭