第4話

私達の関係
2,539
2019/02/24 03:08
部屋に入ってソワソワして玲於を待っていた。


箸の細かい向きや、きれいに机を拭いたりしている。


ママには不思議がられたけど玲於のことを好きって言うのは


嫌なほど分からせてるからいいの。
あなた

玲於来ないかも ~ 。

ママ
仕方ないじゃない。
あなた

え ~ 。

玲於の分の食器や箸を片付けようとした時。
ドタドタと私の部屋から降りてくる足音。


これはっ…!?


勢いよくドアを開けると玲於がびっくりしたように


ドアの向こうに立っていた。
あなた

ママ!来たよ!

玲於
なんだよ、来たら悪かった?
あなた

いやいや!大歓迎!

玲於は私と態度が一変し、私のママには礼儀正しく


ご馳走になります


って言うの。
玲於、かっこいいからママもママじゃなくなってる。


ダメダメ、玲於は私の。


いや、まだ私のじゃない笑
私と玲於は席について手を合わせた。


うう、私服にやられる…


昔から見てきた私服なのにより一層かっこよく見える。
玲於
何見てんだよ…
あなた

いやぁ?私服に萌える♥

玲於
おばさん、ストーカーいます。
す ~ ぐ、ママに助けを求めるんだから。
ママ
玲於くん、こんなあなただけど
これからも良くしてあげてね ~ 。
玲於
まぁ、はい…
苦笑い辞めてよ!


もう、素直にもちろん!って言ってくれればいいのに。
それから黙々と唐揚げを口に詰めて幸せそうな顔を


ちょっとだけ零す。


その瞬間がもう、尋常じゃないほど私の心を跳ねさせる。
あなた

玲於、好きだよ。

突然な(当たり前)の告白にビクッとするが
玲於
はいはい、
と流される、
ま、慣れてるけど…


こんな告白をしだしたのは最近のことじゃないし。
最初に告白したのは中一の時だったかな。


今みたいに一緒に帰っていた時、言った。


けど、玲於は


" 1番大事な友達としてだろ? "


と、笑って言った。


私はそこで 違う と言っていたら伝わったのか


意気地無しの根性無しの性格が勝ち、


" うん、大好きな友達だよ "


そう言ってしまった。
玲於
あなた?
あなた

え、あ?

玲於
なにブッサイクな顔してんの?
あなた

う、うるさいなぁ!

玲於
ふはっ、ウケる。
と、目を細めて笑ってんの。


その笑顔に何度か私は救われたのか。


私まで自然に笑顔になれるんだ。
玲於
じゃ、ご馳走様でした。
ママ
は ~ い、いつでも待ってるよ。
玲於
ありがとうございます。
今日も私の部屋から入ってきたんだな。


私の部屋にあげさせて玲於は私の家でくつろぐ。
あなた

ちょっと ~ 、寝転がらないで。

玲於
疲れたぁ…
私のベッドの上で大の字で寝転がる。


うう…かわいい。


プリっとしたお尻も愛おしい。
あなた

あ、勉強しないと…

カバンからノート達を取り出して机に出す。


床に座ってシャーペンを握り始める。
明日、単元…か。


最悪。
玲於
なに、明日テスト?
あなた

うん ~ 、赤点間違いないなぁ笑

玲於
赤点回避したい?
あなた

そりゃ、うん。

玲於
俺が教えてやろっか?
あなた

え!いいの?

玲於
条件がある。
玲於がニヤニヤしだした条件とは
玲於
あ ~ 、気持ちいい…
腰のマッサージだって。
あなた

これ気持ちいの?

玲於
最近ダンスやってなくて
ずっと椅子座りっぱなしだから凝ってる。
玲於がうつ伏せでその上に私が乗り指を使って


腰を押していく。
ちょっと…恥ずかしい感じもするが玲於気にしてないし…
玲於
もっとっ…
その声が私を高鳴らせる。


男らしい声。


変な感覚。
あなた

ちょ、ちょっと…

玲於
なに
あなた

声…

玲於
なに、変なこと想像してんの。
布団で籠る声にビックリ。
あなた

してない…

玲於
よし、もういい。
急に起き上がる玲於。


私は体制を崩して床にころげおちる。
あなた

わっ…

ドスッと床に転倒。


最悪…
玲於
何してんの?
あなた

何してんのって…玲於が!

玲於
ん?
あなた

な、なんでもない。

勉強をするため、床に座るとその前に玲於が座る。


こんな至近距離緊張して勉強出来ない。
玲於
んで、ここはこうなる。
ど?分かった?
あなた

う ~ ん…まぁ、一応。

玲於
なら、完璧。だと思うな。
あなた

え!

玲於
ぜってぇ、分かってない。
あなた

そ、それは…

玲於
最後に1回言うから聞いとけ。
私の気持ちを知ってもう一度説明してくれる。


どんなけ優しいんだよ!


ばかやろー。
こんなんじゃ玲於に申し訳ない。


真剣に玲於の説明を聞いた。
玲於
どう。
あなた

うんうん!わかった!

玲於
よし、疲れた。
また、私のベッドに飛び乗る。
携帯を上にあげて見てる。
あなた

玲於は頭いいのに私は悪いとか嫌だな。

玲於
仕方ないじゃん?
あなた

頭良くなったら玲於と釣り合うのかな。

玲於
釣り合うも何も付き合ってないし。
あなた

そんなの知ってるし!

私の気持ちを知らずに…ほんとに、
玲於
そんなに俺がいいの?
あなた

玲於がいいの。

玲於
ふ ~ ん、
宿題を片付けているとスースーと音が聞こえる。
あなた

玲於…?

反応はなく壁を向いて寝てるし…


あ ~ 、可愛い。


可愛すぎる。
ノートに、玲於の字がいくつもあってわかりやすく書いてある。


それを見返すだでも気持ちがドキドキする。


私、相当玲於に浸ってんなぁ。


幼馴染なんて嫌だな。


幼馴染で良かった。


そんな真逆な思いが交差するなかいつでも平行な関係。
玲於とはどんな関係でもずっと一緒にいたい存在だ。
あなた

離れないでね…

玲於の寝返った顔を見ながら呟いた。

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