第27話

選択肢
2,306
2019/03/24 14:02
あれから雨もやんだから自分の部屋に戻る。
ご飯も食べてお風呂も入った。


寝るばっかりにしてベッドに寝転がって携帯を見る。


暑くて、ベランダを開けっぱなしにした。
インスタをずっとスクロールしていたら
一瞬、目に止まった動画があった。
タップすると
あなた

玲於じゃん…!

その動画には楽しく踊る玲於。
かっこよくてキレがあって


普段では見れない玲於の様子。
あなた

かっこいいなぁ…

その動画の関連を見ていると玲於がたくさん出てきて


ずっとそれを見ていた。


かっこいい…


それを見てるだけで顔が火照ってくる。
なんでこうもかっこいいの?
ベッドでバタバタしてると
玲於
うわっ、きも。
私は瞬時に携帯を伏せた。
あなた

ちょ、玲於!!
なんで勝手に!?

玲於
お前が開けっぱなしにしてるからだろ。
不用心だなぁって、ベッドにもたれて床に座る。


部屋着にきゅんとときめく。
あなた

ああ…

玲於
てか、なに、俺見て興奮してんの?
あなた

べ、別に…興奮なんかしないし!

玲於
ベッドにバタバタしてたじゃん。
あなた

玲於!いつから見てたの!?

玲於
玲於じゃん…!から?
あなた

もう ~ !

玲於
もう笑いこらえられなくてどうしようかと思った。
なんていって、また思い出して笑ってる横顔。


あ ~ あ…こんな馬鹿にされてる時も


好きだなぁ


って思ってしまう。


その笑顔を見てるだけで幸せなの。
あなた

玲於が悪いの。

玲於
はぁ?
あなた

カッコよすぎるからいけないの。

事実だ。


玲於がブスでデブでバカだったらこんな好きにならなかった。
玲於
意味わかんね ~ な 。
あなた

もっと悪いところあったら
私絶対玲於の事好きにならなかったのに。

ホントそうだ。


何してもかっこいいし時に可愛いんだもん。


あ、たまにビビリな所もまた萌えるのね。
玲於
この俺でよかったわ。
あなた

もう

俺って罪な男だな。


って私のふくらはぎを枕にして頭を乗っけてきた。


え?


やばいよ?普通に。


無理無理無理!


死んじゃう!
玲於の乾かしそこねている冷たい部分が足に当たって


こそばゆくって…!
たまに揺れる髪の毛が足に当たるのにドキドキしてしまう。


あ ~ !!!!


諦めるとか絶対出来ないじゃん!
あなた

玲於 ~ 、どいて…

玲於
なんで。
あなた

ちょっとご飯…

玲於
嘘つけ。
あなた

ほんとだからっ!

ご飯を食べてないというのを口実に無事玲於の頭から抜け出した。
ドアノブに手をかけた時。
玲於
太るぞ ~ …
ボソッと呟いた玲於の声が聞こえて立ち止まった。
ゆっくり玲於を見るとニヤニヤしながら私をカメラで撮ってる。


バカやろ…


絶対遊んでんじゃん、私で。
あなた

い、いいですぅ!
ご飯食べないもん。

玲於
もう食べたくせに。
あなた

食べてないです ~!

玲於
服に点々飛んでるぞ。ミートソース。
げっ。


すぐさま服を確認すると点々と赤いソース…
最悪…


こんな所見られちゃ恥ずかしい…!
あなた

もうっ…

玲於
お子ちゃまだな。
あなた

うるさい!

玲於
怒りよった。怖い怖い。
玲於が悪いんだから!!


そう言うと、ヘラヘラして笑ってる。


私も怒るにも怒れない。


それかたわいもない会話をしてると


いつの間にかベランダから雨の音。
玲於
雨降ってるし ~ 。
あなた

じゃあ雷…?

玲於
わかんねぇなぁ。
台風近づいてるらしいから。
ベランダのドアを閉めてカーテンの隙間から外を見る。
雨は時間が経つにつれ、益々強まっている。
あ ~ 、今日は寝不足決定だ。


寝れない。絶対。
いや、、その前に。
あなた

玲於いつ帰るの。

玲於
あなた

お ~ い。

玲於
床に寝転んだまま微動打にしない玲於。
あなた

玲於さぁ ~ ん。

近づいて玲於を見ると目を閉じて眠ってる。


かぁわいいいいい…♡
記念に1枚…っと。


パシャ…
玲於の寝顔GET。


ココ最近、寝顔なんて到底撮れなかったからレア物。
クローゼットから大きめのタオルを出して掛けてあげる。
あなた

おやすみ、玲於。

電気を消して布団に潜る。
静まり返った私の部屋に響く外の雨。


ザーザーと止まない雨。


それに伴ってゴロゴロと唸り出す雷。
やばい…


めちゃくちゃ怖い…
初めはまだゴロゴロだし…大丈夫。


そう思って目を瞑る。
が、一向に眠れそうにない。
一瞬、気を許した瞬間。






















ビッシャーーーーン!!!!
(( 雷の効果音わかんない笑 ))






























あなた

待って待って…

大きな音の雷。


もう、心臓飛び出しそうで死ぬかと思った。
布団を目の下まで被って待機。


ますます眠れなくなった。


どうしよう…


怖い怖い。


まだゴロゴロ鳴ってるし…
玲於…


助けを求めようと起き上がろうとした時。
急に起き上がれなくて私の上に誰かが乗ってて


だんだん下に来て玲於の顔が私の横に…!
あなた

玲於…?

玲於
大丈夫。怖くねぇよ。
あなた

え…

頭を撫でてくれてる。
暗闇の外からの光でもわかる優しそうな顔。


まさか、このためにずっと居てくれた…?
玲於
大丈夫。
まるで、赤ちゃんをあやすお母さんみたいな…


あ ~ 、余計に眠れない。
あなた

玲於っ…

玲於
泣くな。俺がいるから。な。
あなた

うん…

体制を玲於を正面に目を閉じた。


玲於が居てくれる。


大丈夫。


そう言い聞かせて、眠りにつく。
ああ…やっぱり無理だ。




































私に 諦める という選択肢はないかも。















玲於
やっぱ、お子ちゃまじゃん…

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