ただ、お金が欲しかった。
それだけだった、家族の役に、たちたかった。
それ、なのに……
どうして、こんな目に………
少し前までは、普通の男子高校生だった。
ありふれた高校生活。
唯一の家族。
幸せな日々だった、はずはのに。
あの日、全てが変わった。
なんだろう、それ。
携帯サイトで、たまたま見つけたその言葉。
調べてみると、どうやらお金が貰えるようだった。
両親が他界して親戚から支援を受けてきたので、少しでもお金が必要だと思った僕は、どんな仕事かも知らずにやってみることにした。
そして……
その人の苗字は、佐川。
佐川さんと呼んでと言われた。
そして、着いたのは………
どうして?
よくわかんないけど、ついていってみるか。
一応、お仕事らしいしね。
軽い気持ちで、ついていった。
そして……
何故か僕は、佐川さんのモノを舐めさせられた。
わけが、わからなかった。
ソレを舐めてしばらくすると、佐川さんは何かを口に出した。
くるしくて、涙が溢れた。
ぐったりしていると、佐川さんはいきなり僕のズボンと下着を下ろしてきた。
何も知らずに来たばかりに、この後僕は、無理矢理この人に襲われた。
――――――――
そして、やっと満足したのか、佐川さんがベッドをおりた。
恐怖で動けなかった僕は、目だけで佐川さんを追う。
佐川さんはなにか、物陰からカメラのようなものを取り出した。
そして、僕に見せた。
こうして、僕は脅された。
それだけ言うと、佐川さんはお金を置いて去っていった。
途切れていく意識の中で、確かに僕は、これから地獄のような日々になる。と、悟っていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!