痛い。
怖い。
苦しい……
確かに、援交なんてしてしまった僕が悪い。
でも、こんなはずじゃなかった。
気持ち悪い何かが、出された。
意識が、うっすらと、消えていく。
しかし、
簡単には、終わらせてくれなかった。
怖くて、たまらない。
それでも嫌でためらっていると、佐川さんは僕の髪を無理矢理掴んだ。
そして。
無理矢理それを、口の中にいれた。
何も考えられなくなった。
抵抗しようとするけど、体の自由が奪われていたので、出来ない。
あまりにも、苦しくて。
解放されたくて、
抵抗、してしまった。
思いっきり歯を立てた。
頬を叩かれて、そのまま押し倒された。
胸ぐらを掴まれて、壁に投げつけられる。
佐川さんがこっちに来て、また殴られた。
もう、死んでしまおうか。
そしたら、楽になれるかな。
……ううん。
僕には、その価値すらない。
なにも出来ない、ただのゴミ。
どうして、生まれてきたんだろう……。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!