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第1話

☆黄✕赤
1,334
2019/04/26 06:27
すばるくんと付き合って1ヶ月。
俺がすばるくんに1年間猛アタックして、やっとOKを貰えたんやけど、何も進展がない。
デートや飲みに誘っても断られるし、正直心が折れそう…。
すばるくん…、仕方なく俺と付き合ってるんやろか?
それで、この前安に電話で相談してみたら
安田章大
じゃあ僕が渋やん呼び出したるよ!
そう言って、今日の19時に安の行きつけのご飯屋さんにすばるくんを呼んでくれたらしい。

約束の10分前にご飯屋さんに着いて、携帯をいじりながら待ってると愛しい人の姿が見えた。

錦戸亮
すばるくんっ!!
キョロキョロと店内を見渡すすばるくんを呼んで手を振ると、こちらに気づき驚いた顔で俺のところに来た。
渋谷すばる
えっ…、安は?
錦戸亮
・ごめん、安にすばるくん呼んでくれへんかってお願いしてん。
渋谷すばる
あっ…、そうか。
すばるくんの言葉を最後に無言の空気が流れる。
あかんあかん、このチャンスを逃したら次いつになるかわからへん。
ちゃんと、すばるくんの気持ち聞こう。
錦戸亮
すばるくん、俺ら付き合ってるやんな…?
渋谷すばる
おんっ…、せやな。
錦戸亮
でも何も進展ないし誘っても断るから、すばるくん無理して付き合ってるんちゃうかなって…。
渋谷すばる
……ちゃうねん。
錦戸亮
……え?
渋谷すばる
亮がずっと前から俺の事好きって言うてくれて、嬉しかったし徐々に好きになってん。でも、付き合って恋人って関係意識したら恥ずかしくて緊張してもうて……。
頬を赤らめ、それを隠すかのように俯きながら言う彼が愛おしくてたまらへん。
そうや、俺の愛しい人は気持ちを伝えるのが苦手で不器用な人やったやん。
それが可愛くて好きになったのに、俺ってあかんな。
錦戸亮
すばるくん、俺今めっちゃ抱き締めたい。
渋谷すばる
お、お店ではあかんでっ…!//
錦戸亮
わかってる。俺ん家来うへん?
渋谷すばる
…へっ、あっ、おん!
錦戸亮
すばるくん、ほんま可愛ええな。
そう言いながら席を立つと、うるさいと言いながらまだ赤くなってる顔を右手で隠すすばるくん。たまらんな。

そして会計を済まして店を出て、俺の家まで歩く。
すばるくんの気持ちを聞いた俺は、この無言の空気も悪くない気がした。
錦戸亮
なぁ、すばるくん。
渋谷すばる
どうしたん?
錦戸亮
愛してるで
渋谷すばる
……っ!//
そう言うと彼の右手を掴み俺の体に引き寄せて、チュッと触れるだけのキスをした。
ビクッとしながらも、受け止めるすばるくん。
錦戸亮
続きは家でするな。
彼の耳元で囁いて少し体を離し手を繋いでまた歩き出した。
恥ずかしいのか、俺の反対の方を向いている彼。
そんな彼の笑顔を守り抜きたい。
ずっと俺の隣におってな。

愛してるよ、すばるくん。

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