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第21話

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授業が始まる直前だというのに、優は慌てて教室を飛びだしていこうとした。


「優?何してんの」

「あ、教科書借りにいこうと思っているとこ」

「次って国語だよね?私この前友達に貸してたお姉ちゃんの教科書あるから貸そうか?」


「え、いいの?」

優は驚いたかのように言った。


「今持って来るから待ってて」







授業が始めるとちらっと優の方を見てみる。

優の手元には私の貸した教科書が置いてある。



んー、なんか気に入らないな。



「じゃあここの文を順番に一文読みしていきましょう」


そう言われて端の列から順番に丸読みをしていく、遠くになった声はだんだんと近づいてくる。

低くそれでも芯のあるししっかりとした声が聞こえてきた時、私は目を上げた。

優だ


優が私の貸した教科書を読んでいる。
優は読み終わると私の方を見て口パクでこう言った。

「ありがとう」



感謝されたことが嬉しかった。


「どういたしまして」


私も小さく呟いた…。