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第29話

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「優、本当にごめんね…」

「何が?」

私は優のキョトンとした表情を見て、フッと肩の力を抜いた。


失恋というものの痛みを知っているからこそわかる優の気持ち、本当は答えてあげたかった。

優の気持ちにきちんと向き合ってあげたかった。

でも無理なんだよ…優。

本当は自分が失恋したことだって、実は泣きたいくらい安心している。

全部全部思い通りにならないことで、ものすごく安心している。


でも、優に悲しい思いをさせたいなんて誰も望んでいなかったのに。

「ほんとっ、うまくいかないんだから…」

私は堪えても耐えきれず溢れて来る涙を隠すかのように、優に寄りかかって泣いた。

顔を下にして、優にこんな表情を見せなくてもいいように…。


誰にも言えない秘密


こんな秘密さえ抱えていなければ、今頃私は幸せだったのだろうか?





もうすっかり暗くなった空に覗く月が、私たちを切なげに照らした。