第2話

『朝:天使遭遇』
1,242
2021/04/08 05:05
夏油(なまえ)
夏油あなた
…さん,傑さん!起きて下さい。
朝ですよ!
夏油傑
夏油傑
ん…?





薄っすら目を開けると,天使あなたが真上に居た。漆黒の目が,日光によってキラキラに光っている。
今日も可愛い。





夏油(なまえ)
夏油あなた
お早う御座います,傑さん。
夏油傑
夏油傑
お早う,あなた。
今日も可愛いよ。
夏油(なまえ)
夏油あなた
っ!





私は,ただ事実を述べただけなのにな。褒めただけで照れるとか,私のあなた…可愛い過ぎるよ…。





夏油傑
夏油傑
嘘じゃないよ?本当の事なんだから。
夏油(なまえ)
夏油あなた
し,知ってますよ!ほら,起きて下さい。時間が無くなってしまいます!!
夏油傑
夏油傑
ちゅーしてくれたら起きる。
夏油(なまえ)
夏油あなた
え!?





夫婦何だから,この位は当たり前じゃない?本当だったら,もっとめちゃくちゃにしたい所だけど…朝だからね。





夏油傑
夏油傑
ほーら,早くないと時間が無くなってしまうよ?
夏油(なまえ)
夏油あなた
はぁ…起きて下さいね??





軽く触れる程度のキスを口にした。うんうん,照れながらやってもらうのも可愛い。





夏油(なまえ)
夏油あなた
これで…良いですよねっ?
夏油傑
夏油傑
んー有難うー。





起きて,顔を洗ってリビングに向かった。

リビングのドアを開けると,朝ご飯の香りが漂っていた。





夏油傑
夏油傑
有難う,あなた。
夏油(なまえ)
夏油あなた
いえいえ…!
あ,珈琲入れますね。





とさっさとキッチンへ行ってしまった。今の私はあなた不足。最近だって,全然スキンシップをしてない。もう少し居たいな…?
私は,席についてテーブルの上にあった新聞を読んだ。





夏油傑
夏油傑
………。
夏油(なまえ)
夏油あなた
…………。





何だか気不味い空気だな…。結婚してから,まだ3ヶ月も経ってない初々しい夫婦のハズだが…今の現状じゃ,何十年も連れ添った夫婦の雰囲気じゃないか。





夏油(なまえ)
夏油あなた
あ,あの!





そんな沈黙を破ったのは,あなただ。緊張しながら聞いてくるのも可愛いなぁ。





夏油傑
夏油傑
…?どうしたんだい?
夏油(なまえ)
夏油あなた
えっと…今日も遅くなると思いマス…。
夏油傑
夏油傑
………分かったよ。終わったら,連絡いれてね?
夏油(なまえ)
夏油あなた
あっはい。





また気不味い空気が流れる。結婚をしたら,世の中はこんな感じなのか…?
あなたは,珈琲の入ったカップを私の所に置いた。珈琲の良い香りが鼻を擽る。





夏油傑
夏油傑
有難う,あなた。
夏油(なまえ)
夏油あなた
いえいえ!あ…食パン…。
ちょっと失礼しますね。





主食を出すのを忘れてしまったのか,慌てて取りに行った。さっきから,立ちっぱなし…。もっと話したいな。





夏油(なまえ)
夏油あなた
スミマセン!食パンを出すのを忘れてました。
えーと,バターとジャムです!
夏油傑
夏油傑
自分で出来るんだけど…まっ,可愛いあなたに用意してもらった方が美味しいんだけどね。
夏油(なまえ)
夏油あなた
も,もう!お世辞は止めて下さい!





手を腰に当てて怒るあなた。全然怖くないんだけど?と言うか,可愛さMAXだよ?





夏油傑
夏油傑
ふっ,ごめんね?
夏油(なまえ)
夏油あなた
あー笑ってる!馬鹿にしてます?!
夏油傑
夏油傑
してないよ?





って言いながら,あなたが可愛過ぎるから笑みが落ちる。小さい子供を見てる様で。





夏油(なまえ)
夏油あなた
もー!………はっ!傑さん!!お時間が無くなってしまいます!!
夏油傑
夏油傑
確かに。一緒に食べよっか?
夏油(なまえ)
夏油あなた
はい!





あなたは,着けてたエプロンを隣に置いて,私の前に座った。あなたは何を着ても可愛いな……今度は,私のパーカーを着てもらいたい…。

二人で「いただきます」をして,食べ始めた。あなたは,お嬢様学校を通ってたから,ご飯の食べ方が綺麗。





夏油(なまえ)
夏油あなた
…何か私の顔に付いてます?
夏油傑
夏油傑
え,いや…?
あなたの顔が綺麗だなって。





いつの間にか,あなたの顔に見惚れてたみたいだ。「綺麗だ」と褒めると,顔を紅くする。からかいがあるな。

会話もせずに食べ終わった。二人で「御馳走様」と言って,私は食器をシンクに置いた。





夏油傑
夏油傑
あなた,今日も美味しかったよ。
夏油(なまえ)
夏油あなた
き,恐縮です!!
夏油傑
夏油傑
何で恐縮です?
可愛過ぎるでしょ。それだけで世界を平和に出来るよ?
夏油(なまえ)
夏油あなた
す,傑さん…?
夏油傑
夏油傑
あっ…





あなたの可愛さに遂,口走ってしまった。まだ…バレてないかな?
もしかしたら,引かれたかも…。










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夏油傑
夏油傑
夏油傑 25歳 副社長

・あなたの夫
・この小説の主人公
・あなた大好きマン
・メンヘラよりの副社長さん
夏油(なまえ)
夏油あなた
夏油あなた 24歳 寿々じゅじゅ高校の教師

・傑の妻
・傑の事を愛してる
・最近,傑が冷たくて心配してる

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