第33話

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2018/06/26 11:30
広臣 side
あなたから聞いたこと…


それは想像以上で


でもそれ以上にまだ何か抱えてるものがあるような気がして…
あなた

これが全部。
これが私の過去。

あなた

ね?臣さんもこんな私は嫌でしょ?(作り笑い)

広臣
広臣
それがあなたの本当の気持ち??
まだ何か抱えてるものがあるんじゃないの?
あなた

大丈夫ですよ

これが全てです

広臣
広臣
あなたはさぁ~、ちゃんと助けてって言えるようにならなきゃいけないね。
あなた

え?

広臣
広臣
あなた、『大丈夫』が口癖になってるけど言葉と顔一致してないからね。
広臣
広臣
で、何を抱えてんの?




あなた side
本当はもっと言いたいこともいっぱいある。
ファンレターも何枚か心当たりもあって…。
それは、、、高校でのこと。
クラスメイト
あなたってキモイよね~笑
クラスメイト
地味だしさー、何言ってるのかわかんないよねー爆笑
そんな風に嫌われてた。


この時はまだマシだった。

でも…
クラスメイト
あなたがあなたとか意味わかんないんだけど?ねぇ~笑
クラスメイト
どうせ、LDHに入るために身体売ったんでしょ?爆笑
LDHに入ってあなたとして活動したのがバレてからずっとこれ。


本当は、学校になんて行きたくないけど自分の夢だから。置い続けたいものが、好きなものがここにあるから…。


努力して絶対に高校だけは卒業する。
広臣
広臣
何で早く言ってくれなかったんだよ
あなた

迷惑じゃん!しかも相談したって意味無いしね

広臣
広臣
そんな事ないから、俺が守ってやる
あなた

大丈夫ですから心配しないでください

広臣
広臣
…あのさ、あなた左手の傷どうやって消したの?
あなた

……ぇ

あなた

そ、それはテープですよ…

広臣
広臣
じゃあそれ外してよ
あなた

い、嫌です!

広臣
広臣
まさか、またやってないよな?
あなた

何で、私がリスカしてること知ってるんですか?

広臣
広臣
ずっとあなたを見てたから
広臣 side
本当はここで言うつもりなんてなかった。


最初は何でも出来るあなたに嫉妬してイラついてたけどいつも作り笑いのあなたが心配で遠くから見守ってるうちに、目で追うようになってた。
あなた

それはさ同情でしょ?

高校生なのにとか、可愛そうにとか

あなた

そんなの嬉しくない

広臣
広臣
違う。
俺はあなたが好きだよ。
ずっとあなたが苦しい時でも守りたい
あなた

そんなの…泣

広臣
広臣
嘘だって今は思っててもいいよ?
でも、ちゃんと好きって気持ちあなたに分からせて上げる。
あなた

こんな時に臣様出さないで…

広臣
広臣
本当だから。

俺のことは信じてよ。

ずっと待ってるから
広臣
広臣
で、傷見せて?

あとさ、さっきファンレター心当たりがあるって言ってたじゃん。あれどういうこと?
仕方なくあなたは傷を見せてくれた。

その傷は古い傷から真新しいものまで跡が痛々しく残っていた。
ファンレターのことそれは…
あなた

たぶん、クラスで一番人気の女の子だと思う。

広臣
広臣
なんでそう思うの?
あなた

字が一緒だから…。

広臣
広臣
そっか。

今日は色んなことがあったから少し寝てたら?

な?
あなた

ちょっとだけここに居て

広臣
広臣
大丈夫、俺はここにいるから。
そこから、すぐに寝たあなた。

こんなに小さな背中に抱えきれないほどのものを無理して抱えてたなんて…。

もっと早く気づいてあげたかった。
広臣
広臣
俺はあなたから離れないから大丈夫だよ


やっと解決すると思ってたのに…

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