第5話

プロローグ
155
2020/04/16 13:45
パパ「本当に良かった。あなたが目を覚ましてくれて。よく頑張ったな」

私のパパだという人が、優しく頭をなでながら微笑んだ。

その目には涙がにじんでいる。心配させてしまっていることがひしひしと伝わってきて、申し訳なく思えた。


空野あなた、16歳、高校1年生。

血液型A型で、両親と弟の4人暮らし

地元で有名な進学校に通っていて、一学期の終業式の日に交通事故に遭って意識を失い、
10日間ずっと眠りっぱなしだったらしい

男の子「で、俺はあなたの幼なじみの長尾
謙杜。家が隣同士で家族ぐるみの仲ってやつ。
あなたとは、幼稚園から小・中・高と一緒で、今はおなじクラス」

大人たちがいなくなった病室でさっきの男の子が自己紹介をしながら、私とどういう関係なのか教えてくれた

あなた「長尾、くん」

私の幼なじみで、おなじ学校でしかも同じクラス

謙杜「うっわ、長尾くんとかやめてよ、」

あなた「え?じゃあ謙杜くん?」

謙杜「あなたにくん付けされるとかありえないわ〜」

あなた「じゃあ…謙杜?」

謙杜「けんけん」

あなた「え?」

謙杜「あなたは俺のことそう呼んでた」

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