第2話

構って。-2- R
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2019/02/21 07:46
「…っん…?んーっ!?」
目が覚めると真っ暗な部屋だった。
光も何もない、真っ暗な部屋。
確か俺は知らない男に……。
坂田、何処にいんだよ…?
「んー!んん!」
しかも口を縄で縛られてて喋れない。
手首も御丁寧に結ばれている。
俺があの時___!
考えたってキリがない。
どうにか出ないと…。
「あ、うらたくん、起きたんだね」
「んっ!?」
突然耳元で囁かれた。
「さ、始めよっか♡」






遅い。
帰ってこない。
うらさんが出掛けて2時間位。
こんな遅い事滅多に無いのに…。
志麻くんの家で寝てんのかな…?
急いで志麻くんに電話を掛ける。
「もしもし、坂田?」
「志麻くん うらさんおる?」
次の瞬間 志麻くんから衝撃の一言が口にされた。
「え?2時間くらい前に帰ったで、?」
「!?」
嘘や。
うらさん…!
「坂田…?」
「ごめん、志麻くん」
とだけ謝ると直ぐに電話を切った。
はよ行かんと…!
走りながら俺はとあるアプリを立ち上げた。
うらさんの居場所が分かる、いわゆるGPS機能。
「…っ、ここや」
地図が示している場所はそう遠くない。
もし間違ってなければ、ここにいる。
「待っててな、うらさん」






「…っやらぁ…!…めぇ…っ!//」
気持ち悪い、その感情が俺の心で渦巻いていた。
ついさっき目隠しをされたままベッドに運ばれた俺は名前も知らない奴に犯されてる。
そいつは俺の胸を遊ぶ様に弄っている。
媚薬でも盛られたのか、いつもより感度が増している。
こんなんされたら、簡単にイッちゃうから…!
「あー…本当に可愛いわ」
俺の上でニタニタと笑っているそいつは本当に気持ち悪い。
脱出策考える所か、コイツの手も退かせねぇ。
「ふにゃぁ…っ!しゃかッ、っ!//」
「何、煽ってるの?」
今の一言で目が一瞬で鋭くなった。
「んやぁっ!?」
遂に下まで触ってきた。
グチュグチュと卑劣音が部屋を包み込む。
…やばい…イクって…!
「っぁぁあ!?/////」
俺はイった。
坂田以外の手で。
坂田に合わせる顔なくなったじゃん…っ!
イったのにも関わらずまだ続けるコイツ。
っざけんじゃねぇよ。
その瞬間、目を疑う様な光景が訪れた。
「うらさん!」
聞き間違える訳もない。
正真正銘、坂田の声だった。
「…さか、っ…」
「お前、うらさんに何しとるん?」
聞いた事のない、真面目で怒りの籠った声だった。
男も怯んだのか「…んだよ!」と逆ギレしながらドアへ向かっていった。
坂田は男が帰ったのを確認すると、そっと抱き締めてくれた。
「ごめん、うらさん」
「…っ、俺の方こそっ、ごめ…!」
大きな手でそっと撫でてくれた。
やっぱり坂田が一番いいな…。
まぁ、口には出さないけどね。
「お家帰ったらどうする?」
「坂田ぁ、除菌…して…っ?」
「……ん、分かっとるよ」
すごいムズムズして嫌だ。
「早く帰ろっか。」
「…コク」
俺は小さく頷いた。

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