第5話

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2025/12/22 05:31 更新
転校して1週間。





まだTREASUREの10人と一言も会話していない。




目が合っても、すぐに逸らされる。


でも、それが逆に怖い。


最近気づいたことがある。



私の持ち物が、少しずつ変わっている。



まず、教科書。



ある朝開いたら、ページの端に小さな折り目がついていた。



私が折った覚えはない。



次の日には、別のページに同じ折り目。



しかも、折られたページは全部、私の好きな詩や小説の一節ばかり。




次はペンケース。



中に入っていたボールペンが、1本だけ違うものにすり替わっていた。


黒いインクの細いペン。



誰かの私物みたいに、少し使い込まれている。


寮の部屋に戻ると、


机の上に置いておいたヘアピンが、向きが変わっている。


窓際に置いたコップの位置が、1センチだけ左に動いている。



全部、ほんの小さな変化。



でも、確実に誰かが触っている。



教室では、




ジェヒョクが私の机の引き出しを、授業中にそっと開けて何かを見ている。




すぐに閉めるから、何をしたのかは分からない。




あさひは後ろの席から、私の落とした消しゴムを拾って、



自分のポケットに入れたまま返さない。


『 (え、なんで?) 』





ドヨンは隣で、私のノートを横目で見て、




何かを書き写しているみたいだった。




廊下ですれ違うとき、




はるとが私の横を通り過ぎる瞬間に、袖で私の手を軽く掠める。




触れたか触れなかったか分からないくらいの接触。




でも、毎回同じ場所──手首の内側。




ジョンウは階段で、私が上るのを下で待っていて、


私が通り過ぎた後に、ゆっくりと後ろからついてくる。
足音は立てない。




でも、気配がする。



ジョンファンは購買で、私が買おうとしたジュースを先に取ってレジへ。





私が『 それ、私の…… 』と言いかけたら、




無言で自分のトレイに置いたまま、会計を済ませて去っていく。


3年生の4人は、もっと遠くから。



ヒョンソクさんはいつも図書室の奥の席で、私が入るのを待っている。




私が本を探している間、背後で本を読んでいるフリ。



でも、ページをめくる音が一度も聞こえない。



ジフンは旧校舎の影から、私が寮に戻る道を見守っている。



夜目が利くのか、月明かりのない場所でも、瞳が光っているのが分かる。





よしのりさんとジュンギュさんは、たまに一緒に私の後ろを歩く。



何も言わない。



ただ、歩幅を合わせて、一定の距離を保ったまま。



誰も話しかけてこない。



誰も触れてこない。



でも、確実に私の周りを、少しずつ、少しずつ、侵食している。



夜、布団の中で目を閉じると、



誰かの気配が部屋の中に残っている気がする。



「……もう、限界かも」



小声で呟いたけど、





窓の外から、かすかな息遣いが聞こえた気がした。









𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝

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