第92話

#91
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2020/08/03 04:05
佐久間side


目が覚めると、あなたはいなかった。




あなたの香りも荷物もそのままだった。






それなのに、君の体はどこにもなかった。





「探さないでください」



そう書かれた紙だけが、机の上に置いてあった。




彼女が出ていった。



俺はなぜか冷静だった。




彼女はきっとすぐに帰って来る。



そう信じて、待つことにした。


















































そうしないと、自分を保てそうになかった。



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