名前は表札からか…?
彼は今にも強引に入り込んで来そうな雰囲気だった。
いよいよ対応に困っていたとき、思わぬ救世主が現れた。
「…佐久間 お前なにやってるんだよ。」
「翔太!」
偶然、隣の部屋から翔太が出てきた。
「おい、佐久間、こいつだれだ?」
翔太が睨むようにして蓮だと思われる男を見つめる。
「こいつあなたのストーカーだよ!」
俺がそう叫ぶと、ストーカー男は突然顔を真っ赤にして俺に殴りかかってきた。
「俺はストーカーなんかじゃねぇ!」
思わず身構え、目を瞑ったが、何故か痛みは感じなかった。
恐る恐る目を開けると倒れてるストーカー男と、それに跨がる翔太が視界に入った。
「…翔太?」
すると翔太はおもむろにポケットから何かを取り出してこう言った。
「署まで同行願おうか。」
翔太が取り出したのは警察手帳だった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。