誰か怒鳴ったりしてないよね...
物とか投げてないよね...
どこか壊れてないよね...
怪我とかしてないよね...!?
ものすごい騒音を予想してゆっくり扉を開くけど
部屋の中で人の声なんてしなくて、
いやむしろ物音ひとつしなかった。
ただ、何故かみんな揃ってて
みんな暗い顔で下を向いていた。
ジフンだけが私の存在に気づくと、
安心したかのように近寄ってきた。
はずだった。
ジフンは私に近寄ろうとしたけど
それはスンチョルによって止められた。
何かがおかしい。
今になって気づいた。
みんな、こっちを見ている。
“こわい”
それは、メンバーに対して抱いた事の無い感情。
怒られても、おどかされても、
何されても思ったことなんてなかった。
ねぇ、なんでそんな目で見るの...?
まるで...
裏切り者でも見るかのように───────
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!