夜。
みんなもう帰っちゃって、1人。
病院って寝ようにも寝れない。
1人って、寝れない。
どうしても眠れなくて身体を起こすと
夜風に揺れるカーテンの隙間から
雲1つなくて、綺麗な星空が見えた。
あ...三日月...
三日月には
何となく良い思い出がない。
確かあの日も
こんな綺麗な三日月だったな...
───── 9年前 ─────
ねぇ、近づくなって言ったよね?
何度言えば分かってくれるわけ?
っ...、何度言われても...っ、
幼馴染なんだし、一緒にいるから。
生意気言ってんじゃねぇよっと!
うぅっ、いっ、たぁ...
結構強めに蹴ったねぇ...ㅎㅎ
え、何笑ってんの〜?
怖い怖い〜ㅋㅋ
ごめんね私、他の女子と違って
か弱くないんだわㅋㅋ
...チッ
ねぇチアン、コイツどうする?
...ねぇあなたちゃん?
もう悪い事はしないからさぁ、
“あの2人から離れてくれない?”
はっ、嫌だよ。
何で離れなきゃいけないの?
あの2人絶対チアンの事好きなのにぃ、
あなたチャンのせいで告れないでしょぉ?
アンタから告れば?
やだよぉ、チアンね?
告白待ってるのぉ〜♡♡♡
ははっ、告白できないだけでしょ?
ただの意気地無しじゃんㅋㅋ
...チッ、アンタに私の
何がわかるっていうのよっ!!
どんっ
プハッ...オェ...汚ったな...
わぁ、あなたチャン汚ったなぁい〜
真冬のプールに飛び込むとか...ㅋㅋ
アンタがっ、
押したんでしょうがっ...
これ以上嫌な事されたくなかったら、
いい加減2人からはなれてよね〜
ばいばぁぁぁいㅋㅋ
ㅋㅋㅋㅋㅋㅋ
はぁ...
女子ってなんて低能なんだか。
真冬のプールとか寒すぎだし、
てかめっちゃ汚ぇし。
まぁこんなのに負けるような
か弱い女の子じゃないから大丈夫。
私はこれからもあの2人と一緒にいるから。
濡れた制服のまま、帰り道を歩く。
歩道橋に差し掛かったところで
prrrrrrrrrrr
ん...、ジミン...?
ジミンから電話が来た。
“よぼせよ?”
“あ、あなた?大丈夫?”
“え、何が?”
“あなたの帰りが遅いっておばさんいってたからさ。”
“あぁ、うん、今帰ってるとこ”
“本当か?無事か?”
“え何、グクも居るの?ㅋㅋ”
“あなたが居ないって聞いたから飛んできた”
“どんだけ心配性なのよㅋㅋ”
“大丈夫だか...ら...?”
“...あなた?”
“...ううん、何でもない。”
“じゃあね...”
“え、あなた?”
“あ、それともう1つ。”
“なに?”
.
2人から離れる気なんて
1mmもないから。
それは、何故か目の前にいる
チアンちゃんに向けた言葉でもあった。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!