酔いが覚め、一日休んでの出勤となったあたし。
もちろん、チームメイトに迷惑をかけたわけであって...
涼先輩に、説教されてます。
はい。
そうして、わざとらしく身震いをした。
最悪だった...って、どういう風に最悪だったんだろ...
何にしても、最悪だ。
にこりと笑みを浮かべた涼先輩だったが、目が笑っていないのを見て、恐怖を覚えた。
「ということで」って、全然話繋がってませんけど!??
二度もへ?と繰り返してしまった。
...もしかして、涼先輩なりの優しさなのかも。
再会してからまともに出かけていなかった私達に、あくまで“罰“として、デートしてこいと言ってくれたのでは?
と、都合のいい解釈をする。
気になるのはここだ。
ほぼ年中無休であるこのサッカーチームで、マネの私はサボってもいいのだろうか...
サボるのは気が引けるけど、胸は久しぶりのデートに高鳴っていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!