幸せな時間を願うほどに、その願いからは遠くなっていく。
願書を出し、3ヶ月後の卒業式のことを思い浮かべたりしていれば、
もう卒業式の日になってたな。
そんな昔のことを、呑気に考えながら川へと戻る。
しばらく川辺に座り、足だけを川に入れていた。
突然ジミン先輩のスマホがなり、ジミン先輩はその場で電話に出た。
電話に出た途端、ジミン先輩が甘い声に変わる。
私をチラ見して、返答に困る先輩。
ソユン先輩から、なんですね。
どうか、
行かないでください……
・
苦しそうな、でも楽しそうな笑顔をするジミン先輩。
でも、
ソユンさんより私を優先してくれたことが少し嬉しくて、
幸せだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。