第10話

第9話
473
2020/06/27 13:51
シゲside
俺は意識を失っていたらしい。気がついたら保健室のベッドだった。そこに先生が来た。
保健室の先生
保健室の先生
加藤君、具合いはどう?
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
大丈夫です。
保健室の先生
保健室の先生
大丈夫じゃないでしょ、こんだけ蹴られれば。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
それより、誰が保健室に?
保健室の先生
保健室の先生
手越君と、あなたさんよ。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
そうなんですね。授業戻らないと。
保健室の先生
保健室の先生
ダメよ。まだ寝てなきゃ。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
いえ。授業遅れるの嫌なんで。ありがとうございました。
保健室の先生
保健室の先生
頑張って!
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
はい。
あなたside
私
シゲ大丈夫かな?
私は隣の手越に話しかけた。
手越祐也
手越祐也
シゲなら大丈夫じゃない?
その時、(バタバタ)
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
遅れてすみません!
手越祐也
手越祐也
ほらね。
シゲは戻って来た。
シゲは私達の1つ後ろの席だった。
高橋先生
高橋先生
加藤、遅れた理由は?
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
ちょっと具合いが悪くて保健室に。
高橋先生
高橋先生
もう大丈夫か?
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
はい。
高橋先生
高橋先生
加藤、
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
まだ何か?
高橋先生
高橋先生
その着崩した制服をまず何とかしなさい。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
あっ!はい。
制服を元に戻し、シゲが席に戻って来た。
私
大丈夫?
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
うん、もう平気。ありがとう。手越も。
手越祐也
手越祐也
別に。
シゲは他の男子より、カッコイイし、モテる。だからいつも、男子に絡まれる事も多かった。
授業もいつもどうり終わって、シゲと一緒に、いつもどうり帰った。
私
シゲ本当に大丈夫?
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
大丈夫だって。本当に何ともないよ。
私
ならいいけど。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
なんで泣きそうになってるの?
私
(泣)恐かったの!シゲが殴られてて。止めたかったけど、止められなくて。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
で、咄嗟に手越呼びに行ったと、で、手越がお姫様抱っこで俺を保健室まで運んだ。
私
そうそう!って、なんで詳しく知ってるの?!
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
女子が通りすがりでキャーキャー言ってたから、訳を聞いたら、手越くんが加藤くんお姫様抱っこって、カッコよすぎーって
私
そうゆうことか。
家に帰り着くと、手越から電話があった。
私
もしもしー
手越祐也
手越祐也
今日の練習試合河田と藤沢ボコボコにしたよ!
そういえばシゲを助ける時に手越はそんな事を言っていた。
手越祐也
手越祐也
5対1
私
凄い!
手越祐也
手越祐也
でしょー俺1人でゴールまで行ったよ。
私
カッコイイね!
手越祐也
手越祐也
シゲが妬くよ。
私
今一緒に居ないから。
手越祐也
手越祐也
俺と二股する?
私
ばーか!
手越祐也
手越祐也
うそうそ笑
手越祐也
手越祐也
じゃ、また学校で。
そこで電話は切れた。
次の日、シゲがボコボコにされたと言う噂は、瞬く間に学校中に広がった。いつもシゲの周りに集まっている女子が、いつもよりましてベタベタしていた。
A
A
昨日大丈夫だった?
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
うん。大丈夫。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
俺、彼女いるからあんまりくっつかないで。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
俺はあなたの物だから。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
お前なんかよりずっと優しいし、可愛いから!
A
A
えーひどーい!
とか何とか言いながらAさんのシゲと腕を組む力は弱まらなかった。それどころかシゲの肩に頭を付けていた。しかもシゲが1番弱い耳にフーって。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
ねぇまじでやめて。
A
A
耳弱いんだー
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
だから、耳元で喋るなって。
A
A
ならあなたさんと別れる?
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
絶対別れない!
A
A
なら辞めてあーげない
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
やめて
A
A
顔赤くして可愛い
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
お願い。やめて
私
離して!
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
あなた
私はその場からシゲと逃げた。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
ごめん!振り切れなくて
私
ううん。あいつウザイって有名だもん。
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
いっつもあぁやって腕絡ませてくる。
私
少しは役にたった?
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
いっつも役にたってるよ。
やっぱりこの人とずっと離れたくないって思った瞬間だった。

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