そして学校行事はほぼ全てが幕を閉じた。卒業式を残して…
ついに歌う今日まで決まってしまい、準備は着々と進み、本番をむかえるだけとなった。
もう3月。あと何日かで卒業の時が来てしまう…
数日後…
今日はついに卒業式だ。もうこの時を最後に学校に来る事は無くなる。シゲと会うこともあとはパーティーの時ぐらいのものだろう。シゲはまた別の綺麗な奥さんと会社を、学校を改革したように、切り開いて行くんだろう。
シゲの、感謝の挨拶と共に卒業式は幕を閉じた。教室に行くと、泣いている生徒を多く見かけるなか、シゲはその時も泣いていなかった。私はシゲが泣いているところを見た事が無い。長い間一緒に居るはずなのに。
そして帰りのホームルームも終わり、下校時間になった。
楽しい時間はあっという間に過ぎていく。もう今度からシゲに会うことは出来ない。家に着き、そう覚悟した。元々シゲの会社はうちの取引先だから完全に会わない訳じゃないけど、彼氏としてのシゲにはもう会えなくなる。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。