*あなたside
午後練が終わり、烏野は宮城へと帰っていった
少ししてから他の学校も自校へと帰った
あなた「大変だったけど、楽しかった〜!!」
芝山「試合見てる時の空井さん、目キラキラさせてたよ」
芝山が少し笑いながら言った
あなた「色んなプレーが見れて嬉しくてさ!!」
犬岡「やっぱあなたってバレー馬鹿だな!!」
あなた「そんなはっきり言っちゃう!?」
芝山「まぁ、犬岡くんだから」
3人で笑っていると、灰羽がやって来た
あなた「灰羽、おつかれ!」
灰羽「おう!」
様子がおかしかったはずの灰羽は途中からいつもの調子に戻っていた
犬岡「今日のリエーフ、結構アタック決まってたな!」
灰羽「音駒のエースだからな!!!」
そう言っている灰羽の横で芝山と顔を見合わせる
あなた「まだまだなのにね」
芝山「最初の頃に比べたら成長してるよ」
夜久「レシーブは赤子レベルだけどな」
黒尾「ブロックも全然ダメ」
海「気合いはいいんじゃないかな」
3年生がやってきてそう言った
灰羽「そんな言わなくてもいいじゃないですか〜!!」
夜久「うるせー、事実だろ」
灰羽「で、でも、俺夜久さんと違って背は高いんでブロックは__」
夜久「あ゛!?」
夜久先輩に蹴られた灰羽が膝から崩れ落ちた
海「あーあ、ダメだって言ってるのに…」
黒尾「記憶力まで赤子レベルかよ」
そうやってまた笑った
ずっとこの時間が続けばいいのに……
そう思った時、ふと研磨くんの顔が思い出された
研磨くんとも今まで通り__
そこまで考えてから頭を振った
これは研磨くんに対して失礼だ
……もう1回ちゃんと話そう
そう決断し、研磨くんにメッセージを送った
*孤爪side
『明日の放課後、時間もらっていいですか?』
あなたからそう連絡が来た
『いいよ』と返信してスマホをポケットにしまう
上を見上げてフーっと息を吐いた
きっと、返事されるんだろうな…
正直、なに言われても諦められないと思う
簡単に諦められない程には、俺はあなたが好きみたいだ
とりあえず今日は疲れたし、家帰ってゲームしよ
そう思って荷物を取りに向かおうとした
すると、目の前に大きめの影ができた
黒尾「研磨、ちょっといいか?」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。