第50話

さよの本音
4,853
2020/10/20 10:45
*さよside



みなさん、こんにちは。七瀬さよです



今日は、私の友達について話したいと思います



私の友達 空井あなたは天然タラシ鈍感娘です



明るくて、誰に対しても分け隔てなく接するあなたは、みんなから好かれています



そんなあの子に、最近ある変化がありました



それは__



あなた「さよぉ……私の心臓、なんか変……」



さよ「なにが?」



あなた「なんかね、きゅーってなったり、脈が速くなったりする……」



さよ「そうなるのはどういう時?」



あなた「うーん……山本先輩と話してる時とか…?」



そう、この『山本先輩』の存在



男バレの先輩で2年生エースらしいです



あと、女子にはめっぽう弱いとか……(黒尾先輩に聞いた)



私も一度見たけど、モヒカンでちょっと近寄りがたそうだった



だけど、山本先輩と話すあなたはすごく可愛い



顔を赤らめて恥ずかしそうに…だけど、どこか嬉しそうに話している



その姿はどこからどう見ても……



おっと、少し話しすぎましたね




まぁなんにせよ、私はあなたあの子が笑っていられるなら、なんでもいいのです



例え、それが他の人にとっては苦しい結果だったとしても……




私は、ずっとあなたの味方だから



ずっと親友でいてね、あなた_







*あなたside



いつまでたっても心臓の異様な様子の理由は見つからず、あっという間に一週間程が経った



部活では、インターハイ予選に向けてみんな練習に励んでいる



私も、最近は灰羽のレシーブ練に付き合っていた



灰羽「あなた〜、俺そろそろスパイク打ちたいよぉ〜」



あなた「レシーブまだまだなのに?」



灰羽「う゛っ……」



灰羽の気持ちはわかるけど、レシーブ練を疎かにはできないし……



あなた「あ、そうだ!今日、残って自主練する?そこでスパイク練してみようよ!」



そう言うと、灰羽はみるみるうちに顔を輝かせ…



灰羽「うん!!する!!」



元気にそう言った





黒尾「あなた〜、帰んねーの?」



ミーティングが終わっても体育館から離れようとしない私にクロくんがそう言った



あなた「うん、ちょっと残る!」



黒尾「え、なんで?」



灰羽「俺の自主練っす!!」



灰羽が胸を張ってそう言った



夜久「ほぉ、んじゃレシーブ練の成果見せてもらおうか」



灰羽の肩にポンと手を置いて夜久先輩がニヤリとした



灰羽「え!?俺、スパイク練したいんすけど!!」



夜久「スパイクの前にまずレシーブだろお前は……つーか、お前、縮め!!」



灰羽「え!嫌っす!!俺、夜久さんみたいに小さくはなりたくないんで!!」



そう言った灰羽は、夜久先輩のドロップキックを食らっていた

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