_うわ、めっちゃパシリじゃん。
_でも、輝に会えるし良いかも。
蒼井君の『あれ』とは輝のことだったらしい。
_今日も今日とて大変そうだなー、蒼井君。
_てか待ってここどこ?
_その上、なんか寒気するし。
怖いという感情が次第に私を支配し始めた。
_本校舎に速く戻ろう。
その時、急に視界が悪くなった。
その原因と思われるのは目の前にいた。
初めて見た怪異は思ったよりも恐ろしくて思わず、足がすくんでしまった。
怪異がだんだん増えてきて、焦りと恐怖が増していくばかりだった。
すると、次の瞬間には金縛りは解けていた。
そして、目の前には久々に見る彼が居た。
_そうだった、今は日野森さんなんだった。
輝はじわりとこちらに近づいてしゃがんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。